(株)農業総合研究所【3541】の掲示板 2020/10/16〜2020/10/19

１６日の東京株式市場で産地直送品の委託販売を手がける農業総合研究所株が３日続伸した。一時前日比１４９円（１５％）高の１１５０円まで上昇した。１４日発表の２０２０年８月期の単独決算が最終増益だったのに加え、ＪＲ東日本との資本業務提携も合わせて発表した。菅義偉首相が重視するとされる地方振興銘柄の一角として株価はこのところ上昇基調にあり、個人投資家の買いが集まった。
　その後は利益確定の売りも出て、終値は前日比１２円（１％）高の１０１３円だった。売買代金は前日の約１４倍に膨らみ、東証マザーズで首位だった。
　農業総研は全国の集荷場に登録した生産者と都市部の小売店をつなぐ物流や決済のプラットフォームを展開。生産者が自ら価格を決めて出荷し、スーパーマーケットなどに設けた直売所で委託販売する。
　新型コロナウイルスの感染拡大による「巣ごもり消費」もあって、前期の流通総額は１０８億円と前の期比１４％増加。税引き利益は４１％増えた。
　ＪＲ東日本との提携ではＪＲ東系の小売店舗や通販サイト「ＪＲＥ　ＭＡＬＬ（モール）」で集荷した農作物を販売する。生産者の販売経路拡大につながり、ａｕカブコム証券の河合達憲氏は「中長期にわたる収益の材料になるとの見方が強い」と評価する。
　農業総研を巡っては、政府の掲げる地方振興政策にも密接に関連するとの思惑から、このところ株高が続いており、好材料に反応しやすい地合いだ。もっとも９月以降の上昇率は約２倍に達する。市場の一部では短期的な過熱感を警戒する声も聞かれた。