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(株)PKSHA Technology【3993】の掲示板 2023/08/15〜2023/09/20

日本のAI第一人者が教える「取るべき戦略は3つのステップだけ」
半世紀にわたるソフトウェア産業史の末、生成AIに沸く2023年の世界。
Forbes JAPAN 2023年9月号

恩師と教え子であり、ビジネスパートナーでもあるAIの旗手、東京大学大学院教授「AI戦略会議」座長の松尾豊とPKSHA Technology代表取締役の上野山勝也が現状認識を語る

・経営者は「本丸」のステップ3を目指せ

松尾:ステップ1は「ひとまずChatGPTを使ってみてください」。
次が、組織内の文書を検索可能にして「会社の情報を踏まえてChatGPTが答えられるようにしましょう」という2番目の段階です。

3番目は、企業内で複数のアプリケーションをつくっていくステップです。場合によっては、独自のファインチューニングモデル、あるいはLLM(大規模言語モデル)をつくってもいいかもしれない。
上野山さんがやられている「社内でAIエージェントが動き回っている」という例は、だいたいステップ2から3にかけての取り組みですよね。ステップ3になると従来のDXにおける開発やシステム開発に近いので、だいぶ規模が大きなプロジェクトになります。

・変化を阻むのは「古いアルゴリズム」だ
上野山:デジタルが真っ先に変わって、次にコンシューマーが変わって、最後にシステム側が取り残されてアップデートされないという構造的な問題があります。
難しいのは、やはり古いアルゴリズムが強い組織。そこで本来やるべきは人事制度の変革ですよね。人事制度は「いい」と「悪い」を評価するものですが、そのパラメータを変えなくてはなりません。昔の「いい」の基準のままだと、いまの時代の「いい」人は正当に評価される新しい組織に流れやすいです。

・自分ごと化で「勝ち筋」に到達できる

上野山:いまの問いの「日本」や「日本人」という主語は、すべて「実際にはいない主体」ですよね。そういうあやふやな主語で議論した瞬間、すべてが「他責」になっていく。だから、うちの社内には「デカい主語禁止」というルールがあるんです。
「自分はどうしたいのか」とか、せめて「自分たちの会社は」と言うべき。動かせるレバーがない主語で議論したって意味がないですから。

(株)PKSHA Technology【3993】 日本のAI第一人者が教える「取るべき戦略は3つのステップだけ」 半世紀にわたるソフトウェア産業史の末、生成AIに沸く2023年の世界。 Forbes JAPAN 2023年9月号  恩師と教え子であり、ビジネスパートナーでもあるAIの旗手、東京大学大学院教授「AI戦略会議」座長の松尾豊とPKSHA Technology代表取締役の上野山勝也が現状認識を語る  ・経営者は「本丸」のステップ3を目指せ  松尾:ステップ1は「ひとまずChatGPTを使ってみてください」。 次が、組織内の文書を検索可能にして「会社の情報を踏まえてChatGPTが答えられるようにしましょう」という2番目の段階です。  3番目は、企業内で複数のアプリケーションをつくっていくステップです。場合によっては、独自のファインチューニングモデル、あるいはLLM(大規模言語モデル)をつくってもいいかもしれない。 上野山さんがやられている「社内でAIエージェントが動き回っている」という例は、だいたいステップ2から3にかけての取り組みですよね。ステップ3になると従来のDXにおける開発やシステム開発に近いので、だいぶ規模が大きなプロジェクトになります。  ・変化を阻むのは「古いアルゴリズム」だ 上野山:デジタルが真っ先に変わって、次にコンシューマーが変わって、最後にシステム側が取り残されてアップデートされないという構造的な問題があります。 難しいのは、やはり古いアルゴリズムが強い組織。そこで本来やるべきは人事制度の変革ですよね。人事制度は「いい」と「悪い」を評価するものですが、そのパラメータを変えなくてはなりません。昔の「いい」の基準のままだと、いまの時代の「いい」人は正当に評価される新しい組織に流れやすいです。  ・自分ごと化で「勝ち筋」に到達できる  上野山:いまの問いの「日本」や「日本人」という主語は、すべて「実際にはいない主体」ですよね。そういうあやふやな主語で議論した瞬間、すべてが「他責」になっていく。だから、うちの社内には「デカい主語禁止」というルールがあるんです。 「自分はどうしたいのか」とか、せめて「自分たちの会社は」と言うべき。動かせるレバーがない主語で議論したって意味がないですから。