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小口貴宏(Takahiro Koguchi), @TKoguchi787
2018年9月1日

スマホ向け液晶は、明らかに死へと向かっています。

サムスンを筆頭にアップル・ファーウェイなどの各社が有機ELシフトを進めるなか、ソニーモバイルも最新スマホ「Xperia XZ3」でついに有機ELを採用。また、IGZO液晶をあれだけ推していたシャープですら、ドイツ・ベルリンのIFA 2018で有機ELスマホをお披露目しています。

なおシャープ・ソニーモバイルの担当者は口を揃えて『液晶は死んでいない』と主張します。彼らによると、液晶は主に「明るさ」の面で有機ELに対するアドバンテージを保っているといいます。

ではなぜ有機ELへのシフトを進めるのでしょうか。
シャープの担当者は『有機ELの強みはデザイン性にある』と語ります。同社の有機ELスマホ試作機(といっても背面にはFeliCaマークがあり、商用版に近いモデルと思われる)は、ディスプレイの左右をカーブさせた3D形状を採用。こうしたデザインは有機ELでないと実現できないといいます。

またソニーモバイルの担当者は、最新モデルの「Xperia XZ3」が前モデルの「XZ2」より薄くできた理由の1つに有機ELを挙げます。画素が自ら発光する有機ELは液晶と異なりバックライトが不要なため、構造的に薄型・軽量化できるメリットがあります。

なおシャープは『表示面ではOLEDに優位性があるとは考えていない』と語りますが、液晶が「グレーがかった黒」しか表現できないのに比べ、有機ELは「漆黒」を表現できるためコントラスト面で圧倒的に優位。なお、液晶に比べて焼き付きが発生しやすいデメリットも有機ELにはあります。

とはいえ「薄さ」「デザイン」は、昨今のフラグシップスマホにとって極めて重要な要素。『液晶は死んでいない』と言う各社が語る有機ELのアドバンテージを見る限り、フラグシップスマホで液晶が有機ELに太刀打ちできないことは想像に難くありません。