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■エボラブルアジアがこの間に買収した案件の中で大きいのが、17年11月に取得した㈱エヌズ・エンタープライズと、18年5月に取得した前出・DeNAトラベルである。エヌズ・エンタープライズは日本航空の「専売認可代理店」であることが適時開示で謳われたが、日本航空への取材によると、エヌズ・エンタープライズとの契約は一般的な代理店と結ぶ「国内線旅客取扱代理店契約」であり、“専売”であるとして他の代理店によりも優位性があるわけではないという。
■エヌズ・エンタープライズ買収時の開示では、過年度の売上高は40億円前後で推移し、直近16年9月期の純資産は99百万円であった。しかしエボラブルアジアの有報の注記によると、買収時の純資産は△87百万円の債務超過で、18年9月期の売上高は1,379百万円、損益は72百万円の赤字であった。開示の売上高はネット売上であるため、グロスの売上計上となった際に一定の差があると思われるが、買収後の業績が過年度より悪化している可能性がある。エヌズ・エンタープライズに係るのれんは約10億円計上されている。
■DeNAトラベルについては、エボラブルアジアが取得する直前に、過年度の原価計上漏れの修正などの影響で18年3月期に19億円の赤字を計上していた。エボラブルアジアの開示では赤字計上前の決算しか示されていない。
■DeNAは当サイトの取材に7月、この修正について「DeNAトラベル(当時)の一部取引に係る原価計上漏れがあり、その修正処理として872百万円を費用処理いたしました。連結決算への影響は軽微でした。従前より旅行業の業務システム上のデータと会計上の勘定残高の整合性に課題があり、補正処理等の対応を行っておりました。その抜本的な解決のため、会計システムの刷新、データ入力の精緻化、人員補強等の施策を行う中で、追加計上すべき費用を把握するに至りました」と回答し