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(株)フォーラムエンジニアリング【7088】の掲示板 2020/05/30〜2020/11/27

>>26


公開後の株価形成は、さらに悲惨な状況となっています。IPO市場の需給悪化を見て売りを急ぐ投資家が増加した結果、多くの企業は初値形成以降下落を続ける結果となりました。本稿執筆時点で、株価が公開価格を上回っている企業は27社中5社しかありません。株価が公開価格の半分以下にまで下落している企業も7社を数えます。
ここまで事態が深刻化した最大の理由は新型コロナの流行による世界経済全体への不安です。しかし、IPO市場固有の要因も多くあります。その第一は、公開社数が多過ぎたことです。
昨年の10~12月期には、36社が上場しました。さらに、今年1~3月期に関しては、1~2月に上場する企業が少ないため本来は閑散期であるにもかかわらず27社が上場し、前年同期の21社を6社上回りました。しかも、この他に4社が、いったんIPOを発表したものの、需要予測期間における不人気などの理由から、その後上場を中止しているのです。1月の後半から株式市場全体が変調をきたしていたにもかかわらず、ここまで多数の企業が上場を目指したのですから、需給バランスが崩れるのは当然と言えるでしょう。
新型コロナの影響で情報が伝わりにくくなっている面もあると思います。IPOの際には、多数のアナリストや機関投資家を招いて大規模な説明会を行うのが通常ですが、この3月には感染拡大を防止するため大規模説明会を中止するケースが多く見られました。需要予測に参加する機関投資家や、インターネットで情報を収集する個人投資家には関係のない話ですが、市場全体で見ると、無視できない範囲の投資家に企業の姿が伝わっていないのではないかと想像されます。また、営業マンとの対話に頼る古いタイプの個人投資家も、情報不足から活動を手控えている可能性があると思います。

  • >>27

    新型コロナウイルスの流行によって株式市場は大荒れの状況となっていますが、特に大きな影響を受けているのがIPO(株式新規公開市場)です。買い手の数が限られるなか、上場後早々に株価が公開価格を大幅に下回る企業が続出しています。しかし、こういった状況は長期投資家にとっては買いのチャンスであると思います。
    昨年11月にIPO市場が供給過剰によって危険な状況に差し掛かっていると指摘しました。昨年いっぱいは株式市場全体の好調に支えられて乗り切りましたが、今年に入って相場が変調をきたすと、昨年に公開した企業の株価も崩れ始めました。3月になり、新型コロナの流行が世界的に広がる中で再びIPOのペースが加速すると、需給のバランスは完全に崩れました。
    1~3月期にIPOした27社中、実に17社の初値が公開価格を下回る結果となりました。通常であれば、取引所で最初に売買が成立した際の価格である初値は当選者の購入価格である公開価格を上回るのが普通ですが、この期間は6割以上の企業で当選者がいきなり損失を抱える結果となったのです