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(株)フレアス【7062】の掲示板 2021/02/14〜

https://www.koureisha-jutaku.com/newspaper/synthesis/20230315_999_1/

【トップインタビュー】フレアス 関根竜哉社長/ホスピス、看多機事業参入
2023年4月17日

在宅鍼灸マッサージを全国365拠点で展開するフレアス(東京都品川区/東証グロース上場)は昨年、看護小規模多機能型居宅介護事業を開始。さらに1日には四日市市のホスピス住宅を事業譲受するなど、慢性期・終末期の介護サービスを拡充している。
「在宅領域を総合的に支援する」事業展開を行うという関根竜哉社長に、現在の注力分野や今後の方針などを聞いた。

マッサージで疼痛緩和 東大病院、産総研と協働

――ホスピス住宅事業について
関根 ホスピス住宅としてリニューアルオープンするサービス付き高齢者向け住宅「フレアスメディカルケアホーム四日市」には、がん末期の人のほか、広く慢性期、終末期の人が入居する。当社のマッサージ事業も慢性期の人を対象に展開してきたこともあり、ホスピス住宅とマッサージ事業の親和性は高いと考えている。当社ならではの事業展開を活かし、疼痛緩和ケアにマッサージを取り入れていく方針で、入居者からの期待の声も多く上がっている。

9月には、静岡市に看多機を併設したホスピス住宅の新規開設を予定している。20床と比較的小規模から始め、ノウハウを積み上げながら規模を広げていきたい。

――マッサージの疼痛緩和ケアについて
関根 東京大学医学部附属病院緩和ケア診療部部長の住谷昌彦医師監修のもと、国立研究開発法人産業技術総合研究所と共同で、鍼灸マッサージによる疼痛緩和の効果検証を進めているところだ。痛みや運動機能の評価にかかわるデータベースを構築し、個々の利用者に合わせた適切な施術プランの作成・提案を目指している。

――看多機について
関根 昨年3月に1拠点目を開設して以来、現在計5 拠点、千葉市、埼玉県越谷市、神奈川県相模原市、水戸市で展開している。拠点によってニーズや地域的特性の違いがありながらも、開設後1年で登録人数が28〜29名とほぼ満員になるペース。平均要介護度は約3で、急性期病院からの受け入れが多い。〝看多機のあるべき姿〞に照らし合わせ、重度者、医療依存度の高い人を中心に受け入れている。
今後も、大都市圏や関東圏などマッサージの拠点が事業基盤を築いているエリアを中心に展開していく。

―― 訪問看護事業も着々と成長
関根 現在、訪問看護は全8拠点。東京都内を中心に、盛岡市、宇都宮市、新潟市、水戸市などにエリアを広げている。特に盛岡市の訪看はマッサージ店舗と連携を取れる利点を活かし、事業規模を拡大している。看護師は9名、利用者は220〜230名ほどで、月額の売上高は800万円規模となっている。

オンライン研修動画800本を自社で作成

――人材採用、育成の体制は
関根 看護師など専門職の採用は、地域によってはやはり採用が難しい部分もある。ホスピス住宅や看多機は新規事業であることもあり、立ち上げメンバーを除いてはスタッフも新規メンバーが中心。スタッフの育成には一層注力していく方針だ。

2020年より、マッサージ部門を中心にオンラインの研修システムを構築してきたが、今後は介護部門のオンライン講座も拡充していく。特にホスピス住宅や看多機などは、スタッフに求められる技能やノウハウが独特で経験が重視される領域だが、充実した研修システムで若手職員を早期から取り込み、育成していく。

――オンラインの研修システムとは
関根 FC加盟店増加につれ、施術者教育に力を入れてきた。社内ポータルサイト上に「フレアスアカデミー」を開設し、当社で撮影から手掛けた約800本の動画を配信している。
現在、マッサージ部門のコンテンツは約600本に上る。1本5〜10分で視聴できるものが多く、スタッフの職位ごとにコンテンツを絞って表示するなど機能性は高い。本部で職員の視聴状況を確認し、都度コンテンツの改良を図っている。

――事業目標は
関根 マッサージの直営とFCが収益源の2本柱とすれば、看多機、ホスピス住宅事業を3本目の柱とし、収益を26年3月時点までに全体の3割程度まで上げる。これらを中心に訪問介護、看護、在宅鍼灸マッサージ事業をドミナント展開し、〝在宅領域を総合的に支援する〞企業へ成長していきたい。独自の取り組みで、差別化を図っていく考えだ。

先進的なシステムも積極的に取り入れていく。現在、社内コミュニケーションツールとしてAIのチャットボットを導入している。職員が気兼ねなく業務の確認を取れ、コミュニケーションエラー防止になる。将来的には、採用面接に活用したい。