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全値戻協会本部~南無全値戻心経~の掲示板

>>429

国際通貨基金(IMF)のデータによると、先進国全体の公的債務は、20年前の国内総生産(GDP)比約75%から112%余りに急増している。新型コロナウイルス対策や高齢化社会に向けた医療・年金、化石燃料脱却の資金を確保するため、各国政府が借り入れを増やしたためだ。

財政赤字
  膨らむ債務残高が借り入れコストをどれだけ押し上げるかを正確に知るのは難しい。イングランド銀行(英中銀)と米ハーバード大学の研究者たちが数年前に行った共同研究は、債務残高の対GDP比率が1ポイント上昇するごとに、市場金利は0.35ポイント上昇すると結論付けた。

  近年はそのような計算が成り立たないのは確かだ。例えば、米債務残高の対GDP比は今世紀に入り急上昇したが、米国債利回りは低下した。

  完全ではないものの、この研究結果には耳を傾けるべきだとガービー氏は言う。米国は現在、年間赤字がGDPの6%に達しており、これは歴史的な標準の約2倍だ。政府の利子負担が膨らみ財政赤字がさらに深刻化するという悪循環に陥るばかりか、企業や消費者の借り入れコストを押し上げ経済成長を抑制することになる。

  他の国の財政はそれほど悪くはないが、英国やイタリア、フランスなどの国々は今年も通常より大きな赤字を計上すると予想されている。

  ブラックロックは今週、英国の政治家が歳出拡大を公約に掲げて票を獲得しようとすれば、英国債の相場暴落を引き起こす可能性があると警告した。

  • >>430

    債券の供給増が「結果をもたらさないと論じるのには無理がある」とガービー氏は述べた。

    (中略)

    欧米で財政支出がここ数年急増しているが、ブラックロックの調査部門副責任者アレックス・ブラジエ氏は、世界的な成長鈍化と金利上昇というさらに大きな二つの問題が債務残高を押し上げ、市場に大混乱をもたらすとみている。

    金利負担
      欧州中央銀行(ECB)は新型コロナ期の景気刺激策に端を発したインフレ高進を抑えるため、政策金利を4%以上に引き上げた。イングランド銀と米連邦準備制度はさらに引き上げ、5%を超えている。現在予想されているように、来年これらの利上げが巻き戻され始めたとしても、過去20年間の大半を占めたゼロ金利時代に戻る可能性はほとんどない。

      つまり「成長によって借金を返すことはできないし、金利負担は重くなる」ということだとブラジエ氏は指摘した。

      フランスでは、利払い負担が今年の国防予算を上回り、27年までにほぼ倍増すると予測されている。オーストラリア政府は、26年半ばまでに過去最大となる債務の急増に対応するため、資金を温存している。

    世界銀行は昨年3月、世界の潜在成長率、つまりインフレを引き起こすことなく経済が成長できる長期的な最も高い成長率は30年まで年率わずか2.2%と想定。これは過去30年間で最低の水準で、投資と貿易、生産性という通常景気拡大の原動力となる3つの力が全て弱くなっているためだという。

      「マクロ環境が悪いからこそ、財政赤字が問題になる」とブラジエ氏は言う。

      同氏が顧客に勧めることはシンプルだ。 長期債には手を出すなということだ。