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prismhit~~~明日から令和ですね。
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>>6908

4月に開催された内閣府の再生・細胞医療・遺伝子治療開発協議会で再生医療製品は今後10年で10兆円規模まで成長する市場予測(アーサー・ディ・リトル)が示された。日本では京大と住友ファーマがパーキンソン病に対する治験を進めるほか、慶応義塾大学発スタートアップなども治験を開始するが、実用化に時間がかかる。クオリプスの製品が日本で承認されれば日本の再生医療にとっても起死回生の一手となる。

クオリプスの心筋シートは最高技術責任者(CTO)でもある阪大の澤芳樹特任教授の研究成果を活用している。澤特任教授はiPS細胞の研究成果が発表された直後の08年ごろから研究をスタート。テルモと組み心臓治療の細胞シートの開発にも成功した。長年の研究開発の成果やノウハウを活用することで世界に先駆けることができたとみられる。

もっとも承認審査はこれからで、追加の治験を求められる場合もある。承認の可否や時期については分かっていない。心臓移植や補助人工心臓の埋め込みによる年間医療費は1000万円を超える。iPS細胞由来の心筋シートも手術費用と同等程度か、それ以上の薬価がつくことが考えられる。

今回の心筋シートは仮承認として安い価格に設定される可能性もある。日本では高額療養費制度があるため患者の自己負担は抑えられるものの、画期性や有効性の評価が低ければ、今後の企業の開発意欲をそぐ。増加する医療費と世界初という価値をどう評価するか。日本にとって再生医療の今後のあり方を占う分水嶺となりそうだ。