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prismhit~~~明日から令和ですね。
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>>6653

空気圧機器は半導体製造装置やロボットのアームなどに組み込み、モノを「押す」「つかむ」といった動作を人の手の代わりに行う。EVのバッテリーの製造工程などでも使われる。

今期の営業利益が前期から377億円増える主因は販売の回復だ。市況回復で半導体メーカーの設備投資需要が戻り、売上数量増は272億円の増益要因になる。SMCの太田昌宏取締役は14日の決算説明会で「半導体向け受注は少しずつ増えている。7〜9月期ごろから本格的に回復する」と話した。

半導体の加工工程で温度調節に使われる「チラー」などの製品のラインアップも拡充している。市況が回復する中、従来強かった米国や日本だけでなく、欧州や韓国、台湾など手薄だった地域の新規需要も取り込む。

24年1〜3月期の地域別受注は全5地域中、中華圏を除く4地域が直前四半期の23年10〜12月期から増えた。中国では政府の補助金が終了した影響でEV関連投資が一服しているが「欧州は環境問題に敏感で投資は進む。米国もインフレ抑制法(IRA)にしたがって受注が来ている」(太田取締役)。

在庫評価減の減少も215億円の営業増益効果を生む。24年3月末の在庫は月次売上高(24年3月期の平均)の7.9カ月分と23年3月末(5.6カ月分)から急増していたが、今期は改善する。SMCは短納期で顧客に製品を届けられ、競合他社より在庫を多めに持つ。供給網混乱などで入手しにくい電子部品や樹脂などの在庫を積み増していたが、前期は想定以上に需要が鈍化し在庫が積み上がってしまった。

円安効果は利益を63億円押し上げる。今期は1ドル=146円と前期から2円ほどの円安を想定する。これ以外に販管費増で100億円、操業度や材料高などで36億円、販売価格下落で36億円の減益影響が出るが吸収する。売上高営業利益率は27.9%と前期から2.6ポイント改善する。

同日発表した24年3月期の連結決算は、売上高が前の期比6%減の7768億円、純利益が21%減の1783億円だった。半導体やEV向けを中心に空気圧機器の販売が減ったほか、材料高などコスト増も利益を押し下げた。