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24年の中国景況感、悪化傾向50%　日系企業調査

中国に進出する日本企業でつくる中国日本商会は14日、会員企業を対象とした景況、事業環境の調査結果を発表した。2024年の景況予測について、前年比で「悪化」と「やや悪化」と回答した企業が50%に達し、1月に発表した前回調査の39%から11ポイント増えた。

「横ばい」は34%で前回より3ポイント減少し、「改善」と「やや改善」は15%で前回より10ポイント減った。自動車や鉄鋼・非鉄、化学などの業種で悪化が目立ち、中国経済の回復の遅れが浮き彫りとなった。

24年の投資額について「前年より減らす」が22%、「投資はしない」が22%で、全体の44%に達した。「前年と同額」は40%だった。「増やす」と「大幅に増やす」は16%にとどまり、多くの日本企業は対中投資に慎重な姿勢を崩さない。

ただ、前回に比べ「増やす」と「大幅に増やす」は1ポイント増えた一方、「前年より減らす」は3ポイント減り、「投資はしない」は1ポイント減った。宮下正己副会長（日中経済協会北京事務所長）は記者会見で投資意欲について「小幅な改善」と分析した。

本間哲朗会長（パナソニックホールディングス副社長）は中国経済の底打ちが見えてきたと指摘したうえで「新型コロナウイルスで劇的に変化した中国市場に対応するためには現地の研究開発体制を整備しないと勝てないと思い始めた日本企業が多い」と述べた。

今回の調査は3〜4月に実施した。中国で事業を展開する日本企業約8000社を対象とし、1741社から有効回答を得た。昨年10月の発表、今年1月の発表に続き3回目の取り組み。