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>>1231

ヴェリタス

・変わる円の力学 米欧緩和でも動かず 消えゆく買い手
先週世界が注目した日米の大イベントは、マーケットインパクトという点では肩透かしだった。
18日、米連邦準備理事会(FRB)が追加利下げに踏み切り、翌19日には日銀 <8301> [終値32600円]が金融政策の維持を決めた。
セオリーは「日米金利差縮小→ドル売り円買い」だが、日米の中央銀行会合を受けた19日は40銭ほど円高に振れただけ。
今年、ドル円相場の日中値幅が1円を超えたのは、これまで16回、昨年の半分、3年前の7分の1に落ちている。

・変わる円の力学 米欧緩和でも動かず 消えゆく買い手
外国為替市場では、円相場の金利差に反応する度合いは小さくなっている。
背景には「円相場の需給を巡る構造変化」と。
日本は経常収支の黒字を維持する一方で、貿易収支は赤字になりやすくなった。
以前は企業が海外で稼いだお金を国内に還流するための「実需の円買い」が円高を後押ししていたのに対し、
このところ目立つのは海外での直接投資。
企業の円買い需要は減少傾向である。

・変わる円の力学 米欧緩和でも動かず 消えゆく買い手
「リスクオフの円高」も起こりにくくなってきた。
日本の金利が突出して低かった時代には、円で資金を調達し高金利通貨で運用する円キャリー取引が増えた。
リスクオフ局面では引き揚げた投資資金を返済するための円の買い戻し需要が円高を引き起こしていたが、
円以外の低金利通貨が増えた現在ではキャリー取引に伴う円需要も限定的に。

・変わる円の力学 米欧緩和でも動かず 消えゆく買い手
動かぬ円相場を為替の安定と言い換えるなら、輸出関連銘柄の影響が大きい日本の株式市場には朗報。
円相場が足を引っ張らなければ、他のプラス材料に目を向けやすくなる。
19~20日の日経平均株価は続伸し、4/25につけた年初来高値の2万2307円に近づく。

・変わる円の力学 米欧緩和でも動かず 消えゆく買い手
政治リスクもある。トランプ米大統領は自国の輸出産業の支持を取り付けるため、ドル高に拒否反応示しがち。
米中摩擦が再燃し、米中が引っ張る世界経済が急減速したり景気後退に陥ったりすれば「1ドル=100円超の円高もありうる」。