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>>2469

物価もさえない。5月の個人消費支出(PCE)物価指数は上昇率が前年同月比1.5%にとどまり、目標の2%を7カ月連続で下回っている。投資家らが先行きの物価をどのようにみているかを示す「期待インフレ率」は直近で1.6%台まで下がり、FRBが利下げを決断する条件はそろいつつある。

もっとも、FRB内が7月末の利下げで完全に一致しているわけではない。6月の会合でFOMCメンバー17人が示した19年中の政策金利見通しは、8人が年内の利下げを主張したものの、8人は現状維持を予測し、1人は利上げを予想した。6月の雇用統計の底堅さは、金融緩和に慎重な「タカ派」メンバーに勢いを与えそうで、FOMC内の意見集約が遅れる可能性もある。

パウエル議長は10日、米下院で議会証言に臨む。FRBが利下げに転じれば、金融危機の直後だった08年12月以来だ。ドル相場などを通じて世界市場を再び揺るがすことになり、日銀や欧州中央銀行(ECB)も金融緩和の拡大を余儀なくされる可能性がある。米景気は拡大局面が11年目に突入し、記録がある1850年代以来で最長となったが、金融政策はいち早く大きな転換点に突入しつつある。