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メディシンバ応援の掲示板

決算説明資料を見ての感想:
決算説明資料においては新奇な開発課題に関する情報はなかったが、急性肺損傷など急性期に速効性を期待する適応症だけでなく、 眼内注射、関節内注射、髄腔内注射など新しい投与方法の可能性が期待されるMN-166の非経口製剤に関して、治験に向けての諸準備(FDAとの事前ミーティング、 FDAのスタディプロトコールのレビューの完了、キックオフミーティングやIRB承認etc.)が遺漏のないように確実にstepwiseに進行しているなど十分に評価に値する成果だと思っている。
また、バイオアベイラビリティと称して行われた一昨年の試験については単にカプセルと錠剤との薬物動態(Tmax,Cmax,AUC etc.)の比較であり、とてもバイオアベイラビリティ試験とは程遠いものであったが、今回、非経口製剤の開発に成功したことにより、ようやく経口剤のバイオアベイラビリティの試験が可能になったといえる。
BARDA関連の特許に関わる事項に過大な期待を寄せていた向きには、今回の決算説明資料の内容は少々物足りなかったかもしれないが、医薬品開発における特許の位置づけを理解することによって今回のIRの内容を納得することができるのではないだろうか?
MN-001のNAFLD治療薬については糖尿病治療薬の側面もあり、両方の患者からのニーズが高くなると思われるが、1つ目の治験実施施設とのキックオフミーティングとIRB(治験審査委員 会)承認が完了するなど確実に進展が見られる点などは十分に評価に値する。
現役時代に専門分野は異なるが、少なからず同様の業務に携わった経験を持つ者の一人としては、MNOVはややスピード感に欠けるきらいはあるもののほぼ満足する決算説明資料の内容ではなかったかと思っている。
追伸:MNOVが製剤化に成功した錠剤について、憶測に基づき、誤解を与えるような無責任な投稿が散見されるが、当錠剤の最終的な形状に関しては、申請資料によって始めて我々は知ることができることが出来るわけであり、慎重な投稿が望まれる。