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私と経済の掲示板

>>11957

ETF資産6兆ドル、市場の主役 マネーの流れ速める
混乱の火種、当局は警戒

金融市場で、上場投資信託(ETF)が急拡大している。運用資産は世界で6兆ドル強(約650兆円強)と5年で2倍強に増えた。世界の金融資産を素早く売り買いできる利便性が新たな投資資金を呼び込み、米国株の最高値更新をも主導した。半面、便利さがマネーの流れを速くする側面もある。次の市場混乱の火種にならないか金融当局が警戒を強めている。

ETFは金融商品で「20世紀最大の発明」ともいわれ、投資のあり方を大きく変えた。証券取引所に上場し、取引時間中はいつでも売買できる。従来の投信は一日に1つの値段でしか注文や解約ができない。

価格は日経平均株価など指数に連動するため、投資初心者にわかりやすく、個別の証券を買うのに比べリスク分散効果もある。新興国株や高利回り債、原油など投資が難しかった資産もETFで買いやすくなった。手数料も従来の投信より低い。資産の取引量は少なくてもETF化で売買の厚みが増す傾向もある。

米リッパーの集計によると11月末時点のETF残高は6兆ドルと、14年末の2.8兆ドルから倍増した。値上がりよりも、新たなマネーの流入で増えている。ヘッジファンドの運用資産3.2兆ドルの2倍弱と今や市場の主役だ。日本のETF市場は日銀の購入が大半だが、海外では年金や保険など機関投資家の活用が急増している。

米連邦準備理事会(FRB)によれば、ETFは今年9月までの約5年で米国株を4140億ドル強買い越した。企業の購入額2690億ドル(自社株買いから増資分を引いたネット)を上回る最大の買い手となった。

債券市場でもETFが普及してきた。今年は11月までで債券型ETFへの流入額が2340億ドルと、株式型(2030億ドル)を上回った。企業が発行した社債やローン債権を組み込むETFが増え、企業の資金調達を助けるようになった。

一方、新興国では資金流出リスクが警戒されている。ETFは売買が容易な分、資金を動かしやすい。世界の相場が良好だと新興国に資金が向かうが、悪くなると急激に出て行きかねない。

私と経済 ETF資産6兆ドル、市場の主役 マネーの流れ速める   混乱の火種、当局は警戒   金融市場で、上場投資信託(ETF)が急拡大している。運用資産は世界で6兆ドル強(約650兆円強)と5年で2倍強に増えた。世界の金融資産を素早く売り買いできる利便性が新たな投資資金を呼び込み、米国株の最高値更新をも主導した。半面、便利さがマネーの流れを速くする側面もある。次の市場混乱の火種にならないか金融当局が警戒を強めている。  ETFは金融商品で「20世紀最大の発明」ともいわれ、投資のあり方を大きく変えた。証券取引所に上場し、取引時間中はいつでも売買できる。従来の投信は一日に1つの値段でしか注文や解約ができない。  価格は日経平均株価など指数に連動するため、投資初心者にわかりやすく、個別の証券を買うのに比べリスク分散効果もある。新興国株や高利回り債、原油など投資が難しかった資産もETFで買いやすくなった。手数料も従来の投信より低い。資産の取引量は少なくてもETF化で売買の厚みが増す傾向もある。  米リッパーの集計によると11月末時点のETF残高は6兆ドルと、14年末の2.8兆ドルから倍増した。値上がりよりも、新たなマネーの流入で増えている。ヘッジファンドの運用資産3.2兆ドルの2倍弱と今や市場の主役だ。日本のETF市場は日銀の購入が大半だが、海外では年金や保険など機関投資家の活用が急増している。  米連邦準備理事会(FRB)によれば、ETFは今年9月までの約5年で米国株を4140億ドル強買い越した。企業の購入額2690億ドル(自社株買いから増資分を引いたネット)を上回る最大の買い手となった。  債券市場でもETFが普及してきた。今年は11月までで債券型ETFへの流入額が2340億ドルと、株式型(2030億ドル)を上回った。企業が発行した社債やローン債権を組み込むETFが増え、企業の資金調達を助けるようになった。  一方、新興国では資金流出リスクが警戒されている。ETFは売買が容易な分、資金を動かしやすい。世界の相場が良好だと新興国に資金が向かうが、悪くなると急激に出て行きかねない。