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本日のドル円市場
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本日のドル円市場の掲示板

 31日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、8月米シカゴ購買部協会景気指数や8月米消費者信頼感指数が予想より弱い内容だったことで109.59円まで下落後、ロンドン・フィキシングのドル買いや米10年債利回りが1.31%台まで上昇したことで110.08円まで反発した。ユーロドルは、欧州時間発表の8月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値が前年比3%上昇したことで1.1845ドルまで上昇後、ロンドン・フィキシングのドル買いで1.1797ドル付近まで反落した。

 本日の東京外国為替市場のドル円は、3日に発表される米8月雇用統計を控えて動きづらい展開の中、「円高アノマリーの8月」から「ドル危機アノマリーの9月」を迎えることになる。

 8月のドル円相場は、1998年のロシアショック、2011年の米国債ショック、2015年の人民元ショックなどのイメージが強く、円高に推移する傾向がある。実需面からは、15日の米国債償還・利払いに伴う本邦資本筋からの円転やお盆休み期間中の本邦輸出企業からのまとまったドル売りオーダーが円高のイメージを強めている。ただ今年の8月足は、アフガニスタン情勢を巡る地政学リスク回避の円買いなどがあったものの、米連邦準備理事会(FRB)の年内テーパリング(資産購入の段階的縮小)開始観測などで、陽線(始値109.69円・高値110.80円・安値108.72円・終値110.02円)に終わった。

 9月のドル円相場は、プラザ合意(1985年9月22日)、LTCM危機(1998年9月23日)、米国同時多発テロ(2001年9月11日)、リーマンショック(2008年9月15日)など、ドル安・円高のトラウマが根強く残されている。

 8月27日のジャクソンホール会合で、パウエルFRB議長は、年内のテーパリング(資産購入の段階的縮小)開始を表明しながら、利上げ時期に関しては、今後入手するデータやデルタ変異株の感染拡大などのリスクを慎重に見極めていく、と述べている。
 9月に入手するデータは米8月雇用統計であり、警戒すべきリスクは、コロナ変異株の感染拡大リスクやアフガニスタンを巡るテロリスクとなる。

 10時30分に発表される4−6月期豪国内総生産(GDP)の予想は、前期比+0.5%で、1-3月期の前期比+1.8%からの減速が見込まれている。新型コロナウイルスの感染拡大による都市封鎖(ロックダウン)や輸出の減少により、景気減速への警戒感が高まっていることで、ネガティブサプライズに要警戒か。

 10時45分に発表される8月Caixin中国製造業PMIの予想は50.2で、7月の50.3からの低下が見込まれている。昨日発表された8月中国製造業PMIは、新型コロナウイルスの感染拡大などの影響で50.1となり、7月の50.4から低下していたことで、同様の悪化が警戒されている。非製造業PMIは47.5と、7月の53.3から悪化し、製造業と非製造業を合わせた総合PMIは48.9で、7月の52.4から悪化し、景況改善・悪化の分岐点となる50を割り込んだことで、景況感の悪化懸念が高まっている。

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