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日本市場 全般の掲示板

  日銀が3月に17年ぶりの利上げに踏み切った後も金融緩和環境を継続していることから、長期金利の上昇は鈍かったものの、ここにきて追加利上げを織り込む形で水準を切り上げてきた。世界の投資家は日銀の次の一手を注視しており、長期金利の上昇は投資マネーの国内回帰を促すきっかけになる可能性がある。

  岡三証券の長谷川直也チーフ債券ストラテジストは「米国では利下げ観測の後ろ倒しの動きで、日銀による追加利上げが夏場から秋にかけて実施されることが意識されている」と述べた。

  日銀の植田和男総裁は先週の朝日新聞とのインタビューで、2%の物価目標達成に向けた「確度」がさらに高まれば、追加利上げを検討する考えを表明。植田総裁は10日の国会では、円安進行で輸入物価が大幅に上昇し、基調的物価が2%を超えて上昇するリスクが高まる場合、「金融政策の変更も考えないといけない」との見解を示した。

  外国為替市場の円相場は、10日に発表された3月の米CPIを受けて一時1ドル=153円台に下落し、約34年ぶりの安値を更新した。日米の金利差を意識した円売り・ドル買いが止まらず、トレーダーが警戒する為替介入レベルに突入した。日銀は好調な賃上げなどを受け、今月の金融政策決定会合で24年度の消費者物価(生鮮食品を除くコアCPI)見通しの上方修正を議論する公算が大きい。