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ソフトバンクグループ(株)【9984】の掲示板 2020/04/02


SBGの孫正義会長兼社長はスプリント買収からの道のりを「6年くらい、苦しく長い道のりだった」と振り返る。新会社の経営権はドイツテレコムに譲り、米通信事業に直接は関与しない方針だ。
孫氏を悩ませてきたスプリントの問題は一つの節目を迎える。しかし、ここにきて新たな難題が浮上している。
2日、昨秋1兆円の資金支援を決めたウィーカンパニーを巡り、支援の一環としていた既存株主からの同社株の公開買い付けを見送ると発表した。SBG側は買い付けを巡る当初の合意条件が満たされなかったとしているが、株主の一部は訴訟も辞さない構えだ。経営が悪化した投資先を巡るトラブルは今後も増える可能性もある。
SBGの経営では自社の時価総額(8兆円弱)と中国・アリババ集団、通信子会社ソフトバンクなど保有株の価値(約28兆円以上)の乖離(かいり)が深刻だ。「物言う株主」でSBGに出資する米エリオット・マネジメントの要求もあって、株価下支えに動くSBGは、3月23日に今後1年間で4.5兆円の資産を売却するなどして資金化すると発表した。調達資金のうち2兆円を自社株買いに投じ、残りで負債削減などを進める。ただ、金融市場の先行きが不透明ななか、資産の売り時をはかっていくのは容易ではない。焦点はアリババ株だ。4.5兆円の資金をつくりだすには、SBG保有分で十数兆円の価値を持つアリババ株の売却が「近道」だが、同社株は巨額資金を運用するSBGのいざという時の信用力の担保になってきた。
「アリババ株が売却される分だけ、SBGの信用力が落ちかねない」(市場関係者)。25日には、SBGの資産売却計画を受けた格付け会社ムーディーズ・ジャパンが「保有資産が割安な価格で現金化され、残った投資先の価値が低下する」としてSBGの発行体格付けを2段階引き下げると発表した。SBGは適切に資産を売却して財務改善も進めるとしており、「(ムーディーズの格下げは)誤った理解だ」と反論。SBGが格付け依頼を取り下げる異例の展開となった。