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(株)乃村工藝社【9716】の掲示板 2022/01/06〜2023/04/30

発注元も賢くなって、1社に一括発注などということはせず、今は工種ごとに分離発注というケースばかりのようです。これによって1社に総合発注する場合に発生する+αとなる経費や利益分が削減できます。(1次業者は当然のことながら、2次業者分に経費や利益を上乗せしますので)発注元は”担当者”を置きますが、全体会議を主催するのみで、分割による面倒は工事業者同士の”調整”によって解消され、そこに費用は伴わないようなシステムになっているようです。

ガンダムでも、専業種は全て並列のように見えます。結局乃村が担当したのは、デザイン業務を除けば、仕上げの表層部分のみのようです。万博でも今や金額的に大きな割合を占めるようになっているであろうメカや映像など演出部分は別途発注、床壁天井は建築との取り合いとなれば、自ずから施工範囲は狭まります。50年前の”呑気な時代”の万博と同じようになるとは限りません。さらに資材価格の高騰が今後どうなるのか、ただでさえ職人不足の現状に更にのしかかる残業規制への対応をどうするつもりなのか、問題は山積しています。外国人労働者をあてにできるかどうかわからず、機械化自動化も進みません。

こうなると誰もやりたがらないような面倒臭い、手間の掛かる業務を積極的に取り入れるしかないでしょう。国外の発注者との調整業務といった交渉術が必要な場面もあり、無理難題の制作物を、完成度とコストの両立を図りながら納品するといった対応もあるでしょう。効率的にそれらをこなした上で、抜け目なく利益を創出する体制を整えられるのか。リスクとゲインが比例するようなこれら業務で、それを可能にする力量のあるスタッフをどれだけ集中できるのか。来年あたりでの社長交代を私は予測していますが、その成否が問われる場面がすぐに訪れます。