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(株)スターフライヤー【9206】の掲示板 2016/01/30〜2016/04/14

27年1月1日を迎えた。ふだんビジネスマンらの会話が飛び交う北九州空港の搭乗待合室に、ビオラなど弦楽四重奏の生演奏と、美しい歌声が響いた。初日の出フライトの招待客33組の前に立ったのは、大学で声楽を学んだ客室乗務員(CA)や副操縦士らだ。

 福岡・天神の人気店のパンもサービスした。社員自らがパンを袋詰めし、経費を節減した。

 機体は鹿児島・桜島への周遊飛行に離陸した。機中では、乗客の家族や恋人、友人からのメッセージを座席前のモニターで映し出した。

 「元気に暮らせるのは家族のおかげです」「お母さん、おばあちゃん、2人のおかげで、ここまでこれました」

 1時間半のフライトを終え、機体が北九州空港に帰ってきた。ロビーであいさつに出迎えた松石を、乗客の一人が抱きしめた。外は厳寒だったが、そこにいた人々の胸の内は温かくなっていた。

 その後も、機内の結婚式など、社員のアイデアから自主企画が次々と生まれた。

 社内に活力が生まれた。原油価格の低下もあり、27年3月期は最終利益4億3千万円と、2期ぶりの黒字転換を果たした。

 松石は、定期国際便の復活を夢見る。地元・北九州の夢でもある。

 「航空会社は華やかな世界じゃないんだ。青臭く、泥臭い努力が必要だ。ノウハウを蓄積し、近い将来、再び北九州から国際便を飛ばそう」

 スターフライヤーに立ち込めていた暗雲を、松石という「晴れ男」が払った。(敬称略)