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SBIホールディングス(株)【8473】の掲示板 〜2015/04/28

北尾氏には
知のパトロンが
さて何を仕掛けるのか

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「ネット総研」創業者、藤原洋のハレンチ渡世(2/2)
月刊FACTA 11月5日(月)16時10分配信
※1の続き

ここまでなら「一丁上がった経営者」の社会貢献話で済んだかもしれない。妙な動きが始まったのは昨年3月のことだ。突然、藤原氏は個人で巨額の資金を用意し、オリックスからインターネット総研株をすべて買い戻した。この時、カネを付けたのは、あの北尾吉孝氏率いるSBIグループだった。インターネット総研の上場後、藤原氏が東京・浜田山に構えた豪邸や、同じく白金に購入した高級マンションの登記簿を見ると、SBIインキュベーションが57億円もの抵当権を設定している。

ただ、SBIのカネはブリッジローンだったようだ。となれば、借り換えの必要が生じる。藤原氏はいかにして巨額資金を用立てたのか。3カ月後、買い戻したインターネット総研からカネを引っ張ったのである。

■「知のパトロン」気取る厚顔

かつて投資失敗で資金が底を尽きかけていたインターネット総研だったが、その頃には意外な理由でまとまったカネが転がり込んでいた。IXIを買い取った先のシーエーシーなどを相手に裁判を起こし、約32億円もの和解金をせしめたのだ。ほかにユビテックなど関連会社株を切り売り、インターネット総研はオリックスからの借金を完済して、一時は2億円に満たなかった手元資金を約60億円まで積み上げていた。それをそっくり藤原氏に差し出したわけだ。

さらに今年4月、裏技が繰り出される。藤原氏がインターネット総研から借りたカネは65億円に膨らんでいたが、インターネット総研は藤原氏の持ち株のうち1株だけを残してすべてを自社株買いし、借金を帳消しにしてしまったのである。

この間、藤原氏は資本の論理を振りかざした。インターネット総研が約3割の株式を握っているジャスダック企業のブロードバンドタワーで代表取締役会長に就任。今年4月には社長を「ヒラ取」に降格させるというえげつない人事を行い、今や社長とCEO(最高経営責任者)まで兼務するワンマン体制を築くに至ったのである。

一方で藤原氏はブリッジローン獲得のためSBIのバーター条件を呑んでいたらしい。昨年11月、SBIのお荷物投資先である美容関連企業「ホメオスタイル」を個人で買い取っているからだ。そのスキームも実にトリッキー。藤原氏が現金がわりに支払ったのはインターネット総研株。そこからSBIはベンチャー株など売買代金23億円分の資産を抜き出し、残余のインターネット総研株を藤原氏に戻したのである。結果、同社は見るべき事業のない、財務的にも抜け殻同然のハコと化した。

一連の動きをまとめれば、藤原氏は身銭を切ることなく、創業した会社の資金を使ってそれを取り戻し、出資先上場企業のトップの椅子まで横取りしたことになる。今年2月には東京・等々力にも高級マンションを追加購入する羽振りのよさだ。が、復活劇のテコとした資金はもとを正せば、IPO時に公募調達した34億円をはじめ投資家から集めたカネである。それを私したも同じではないか。

藤原氏の経歴を見ると、評議員やら特任教授、博士号取得など、やたら肩書が並ぶ。経営者の本分を忘れ、名誉欲に取り憑かれてアカデミズムのパトロンを気取っているのなら、それは厚顔無恥と呼ぶしかない。

(月刊『FACTA』2012年11月号、10月20日発行)