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菱洋エレクトロ(株)【8068】の掲示板 2015/04/29〜2020/03/11


SEPは事業を進める上で代替の効かない技術の特許で、現在の4Gのスマートフォン(スマホ)では出荷価格のおよそ2%が特許使用料だという。国内の知財関係者によると総額は年間1兆円以上にのぼるといい、特許を押さえた企業が主力プレーヤーになる。
独特許データベース会社のIPリティックスによると、3月時点の5G通信で必須となるSEPの出願数で中国は34.02%のシェアを持つ。出願件数が最も多い企業は華為技術(ファーウェイ)で、シェアは15.05%だった。中国勢は5位に中興通訊(ZTE)が、中国電信科学技術研究院(CATT)が9位に入った。
通信技術で先行した米欧は3G、4Gで主力特許を保有した。そのため中国などは欧米企業に多くの特許利用料を支払わねばならなかった。
そこで中国は次世代情報技術を産業政策「中国製造2025」の重点項目に位置付け、国を挙げて5G関連技術の研究開発を後押ししてきた。ファーウェイの5Gを含む研究開発費は年間100億ドル(約1兆1100億円)以上とされる。
ファーウェイは基地局の開発などにかかわる特許の申請が多いとみられる。スウェーデンのエリクソンやフィンランドのノキアをしのぐ。ZTEも基地局などでシェアを伸ばしている。韓国はシェア3位のサムスン電子と4位のLG電子がけん引し、全体で25.23%と4Gから2ポイント以上シェアを高めた。
一方、米国は14%と4Gに比べてシェアを2ポイント下げた。スマホの半導体などの特許を持ち、4Gの主力プレーヤーである米クアルコムも5Gではわずかにシェアを下げ、6位になっている。
ただ、通信の場合、技術特許は積み重ねであり、5Gになっても3G、4Gの特許が引き続き使われる。クアルコムの優位性が一気に失われるとは考えにくい。同社の1~3月期の知財ライセンス部門の売上高は11億2200万ドルにのぼる。日本も5%と約4ポイントシェアを下げている。企業別シェアで12位の富士通は「狙った場所に電波を飛ばす技術など5G関連で様々な特許を持つ」という。