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キヤノン(株)【7751】の掲示板 2021/08/19〜2021/09/08

2021/9/8 キヤノンIR

キヤノンは医療機器事業の拡大に向けてカナダの半導体メーカーを買収する。金額は300億円強。独自技術を取り込み、被曝(ひばく)量が少なく患者の負担が小さい次世代のコンピューター断層撮影装置(CT)を開発する。基幹部品を内製化して競争力を高める動きが、サーバーなどIT(情報技術)機器から医療機器にも広がる。

買収するのはレドレン・テクノロジーズ(ブリティッシュコロンビア州)。X線を効率よく検知する技術を持ち、非破壊検査装置などで実用化済み。1999年設立で従業員数は約200人、売上高は非公開。 キヤノンは既に約15%を出資している。今回、完全子会社にする。

レドレンの技術と自社の人工知能(AI)を使った画像処理技術などと組み合わせ、CTの被曝量を10分の1程度にすることを目指す。22年にも国立がん研究センターと共同で臨床研究を始め、25年までに現行品並みの価格で実用化したい考えだ。 事務機やカメラなどが中心の事業構造を転換する一環だ。

中略

キヤノンの20年12月期の連結売上高3兆1600億円のうち医療関連は4300億円程度だった。5年で6000億円規模まで増やす計画だ。

CTは人体にX線を照射し、通過の仕方を分析することで体内の様子を画像としてとらえる。レドレン社はX線の検出器を開発している。独自の半導体を使い、放射線を電気信号に直接変換する光子計数(フォトンカウンティング)と呼ぶ技術を持つ。通常の検出器はいったん光などに変換してさらに電気信号に変えるため、情報のロスが生まれる。 現在のCTは白黒だが、新技術ではより詳細に体内の様子をカラーで再現できる特徴もある。臓器からの出血などを発見しやすくなるという。将来はがんが悪性かどうかなどの診断にも活用できる可能性があるとキヤノンはみている。

検出器は他のCTメーカーにも供給する計画だ。自社製品は画像処理技術などソフトウエアで差異化する。
以上日経新聞

2021年から始まった5カ年計画、フェーズⅥの中でメディカルグループの目標にCT、MRI、超音波診断装置といった主力製品の性能強化が求められている。この買収は必ずや商品競争力強化に繋がるだろう。
頑張れ、キヤノン。