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(株)ピーシーデポコーポレーション【7618】の掲示板 2017/05/17〜2017/06/03

>>972

 Aさんはお医者さんに健康状態をチェックしてもらいました。お医者さんからは5年間にわたり問題なしだと太鼓判を押されたのですが、実は、体内で徐々に大きな癌が進行していました。癌はごく一般的なものであり、ごく平均的な能力のあるお医者さんならば決して見落とさないであろう癌でした。こういう場合はお医者さんは専門能力が不足していたとみなされ、患者さんから病気の見落としにつき損害賠償を訴えられる恐れがあるでしょう。

 Bさんは骨董が大好きです。今日はお気に入りのオークションサイトでアンティークコインを買うことにしました。もちろん、本物のコインを求めたいために第三者的な鑑定機関の鑑定書がついたコインを買うことにしました。ところが、そのコインは鑑定書がついているのですが、どうも本物とは思えませんでした。そこで、別の鑑定機関で調べてみてもらったところ、そのコインは偽物ということが判明しました。Bさんは、はっきり落札した商品が本物でないということを理解しました。当然ながら、鑑定機関に対して偽物であるものを本物だと鑑定したことに憤慨し、以後、その鑑定機関が作成した鑑定書についてあまり信頼しようとしなくなりました。

 不正の場合ならば、監査法人としては会社が巧妙に隠蔽工作をしていたので見つけることができなかった、会社こそが悪いという理由は立つでしょうが、誤謬の場合はそういうわけにはいかなと思います。会社としては、会計システムー基幹業務システムに掛かる重大な欠陥(誤謬)について監査法人にできる限り早く見つけてもらい、改善の要請をして欲しかったはず。にもかかわらず、「重大な問題はない」と太鼓判を押し続けていたら、それは十分な専門能力を発揮していなかったということになると思います。
 「問題があるものを問題がない」と誤った表明を続けると、今回のようにそれを信じた人は不測の損失を被りかねず、以後、その監査法人が作成した報告書についてあまり信じようとしなくなると思います。