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>>644
有機ELパネル製造装置大手、キヤノントッキ(新潟県見附市)の津上晃寿会長は、ロイターとのインタビューで、同装置の世界的な供給不足に対応するため、年内に生産能力を倍増させる意向を示した。
キヤノントッキは、有機ELパネルの生産ラインの心臓部に当たる「真空蒸着装置」の世界最大手。同社の生産能力は年数台だが、業界関係者によると、日本、韓国、中国や台湾メーカーから注文が集中し、納入まで数年待ちの状況となっている。シャープ(6753.T)やジャパンディスプレイ(6740.T)が進める2018年の有機EL量産計画に支障をきたす可能性も指摘されている。
インタビューで、同会長は供給不足解消へ「最大限の努力をしていく」と表明。複数の協力会社で生産能力を増強、親会社キヤノン(7751.T)から人員・設備面での支援を受けるほか、平塚事業所(神奈川県平塚市)のライン増設なども視野に入れる。
同会長は「需要に対応できる体制を急ピッチでアグレッシブに整えている」とし、今年だけでなく、来年以降も「増産体制の構築は継続していく」と述べた。
また、スマホ用向け有機ELパネルは「価格的に液晶と勝負ができるレベルまで生産性が上がってきている」と指摘。折り曲げられるディスプレーなど、有機ELを活用した新しい商品への期待感もあり、「今後も市場は伸びていく」との見通しを示した。
キヤノントッキは、真空の中で粉末の有機材料を蒸発させ、基板の表面に正確に付着させる技術を、スマホ向け有機ELパネル市場を開拓した韓国サムスン・ディスプレイと連携して開発した。20年以上にわたって改良されてきた同社の装置は、特に中小型の高精細パネル量産では不可欠とされる。
同社は、スマホ向けでは現時点で最も生産効率が高い「G6ハーフ」と呼ばれる基板サイズの蒸着装置を商用化している。今後の開発方針について、同会長は、基板サイズの大きさを追求するよりも、蒸着する際の位置決めの精度向上など、パネルの高精細化への要望に重点的に取り組む考えを示した。
(山崎牧子 編集:北松克朗)
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