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ニデック(株)【6594】の掲示板 2021/12/04〜2021/12/12

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add****** 強く買いたい 2021年12月9日 16:45

――やりたいことを絞り込むことや夢を目指して歩み出すのはかなり勇気がいることです。力の源泉は何でしょうか?

 やはり理想と夢と希望があることだ。

 私は28歳で独立して社長になった。社長になろうという最初の動機は子どもの頃に友人にお金持ちの家の子どもがいて、その子の家に行くと彼らはおいしいものを食べていた。私は貧しく汚い服を着ているのに、友人はステーキやチーズケーキを食べて、詰襟の服を着ていた。「お父さんは何しているの?」と聞いたら「社長だ」と答えてくれた。そこで「将来は社長になる」という思いが芽生えた。

 その後、「君のお父さんに会わせてほしい」とその友人にお願いして、社長を務めているというお父さんに会って話を聞くことができた。彼はいかに「簡単じゃないか」という、社長としての苦労を教えてくれた。荷車を引いていた昔の写真を見せてもらいながら「よっぽど今からよく頑張っていかないと無理だぞ」と。

 そういう苦労をあまり知らずに簡単に独立する人もいるが、会社が大きくなってこない。それは基礎ができてないからだ。

 私は中学、高校にいたときから自分は将来独立したいと人生計画を作っていた。逆に言えば、自分の将来の姿が見えているわけだ。働いて独立するんだから別に一流大学に入る必要はないという考えがあった。そして会社を創業したときに社員3人に「1兆円企業をつくる」と訓示して、1人が「社長、1億円の間違いなんじゃないですか?」と聞かれたぐらいびっくりされた。それも50年後を目標にしていたが、41年で実現した。

 ――永守さんが23年ぶりに上梓した著書『成しとげる力』のなかでは先輩経営者としてオムロン創業者の立石一真氏や京セラ創業者の稲盛和夫氏の名前を挙げています。永守さんも彼らから学んだのでしょうか。

 彼らは完全な狼だ。学ぶというより、最初は真似をして学んでいった。「この場合はどうしたらいいか」と聞いても教えてくれない。「考えてこい」と言ってきて、私が「どういう方法でやるのか決めた」と話せば、「それやったらいいだろうくらいは言うよ、でも答えは教えられない」と。