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SWCC(株)【5805】の掲示板 2018/12/18〜2019/12/31

発電所、自動車、焼却炉、工場などで消費するエネルギーのうち、約 66%が排熱や損失として捨てられている事実をご存知ですか。排熱エ ネルギーを6%の変換効率で直接電気エネルギーに変換すると、原油 換算で100万kl/年以上の省エネルギー効果になるというデータもあ ります(東京理科大学調べ)。  そんな排熱の有効利用として注目されているのが、「熱電変換」です。 そもそも、熱電変換の原理は、ゼーベック効果というもので、金属棒の 内部に温度差が生じるとき、両端の間に電圧が発生することをエスト ニアの物理学者、トーマス・ゼーベックが今から約200年前に発見した のが、その始まりだと言われています。熱電変換素子は、大きな電位差 を得るために、多数のp 型半導体、n 型半導体を組み合わせた熱電変 換モジュールとして使用されます。  「素子の材料として、私の研究室で研究しているのは、中温域(300~ 600℃)で安定である酸化物系とシリサイド系の材料です。それは、人体 や地球環境に悪影響を及ぼす有毒物質を含む元素は、絶対に使用しないとい う、私たちの明確なコンセプトから始まり、身近で手軽にしかも安価で入手でき るものかどうかという安全性と効率性を含めた元素戦略的観点から、この材料 系にしたという経緯があります。  私たちの身の回りにたくさんある、例えば自動車のエンジンや、工業炉、焼却 炉などから取り出すことができる排熱が、ちょうどこの中温域なんです。」と西尾 先生は話します。  近い将来、この熱電変換モジュールが実用化され、至るところで導入された場 面を考えると、特に自動車のエンジンへの応用は最も期待されています。日本国 内だけではなく、世界的に見れば、熱電変換モジュールを取り付ける台数と、こ れによって生み出される電力は相当な量を見込めそうです。