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DOWAホールディングス(株)【5714】の掲示板 〜2015/04/28

DOWAホールディングスの2014年4~12月期の連結経常利益は、前年同期比19%増の300億円強となったようだ。円安が進み、ドル建てで受け取る亜鉛などの金属製錬の手数料が膨らんだ。スマートフォン(スマホ)の節電に使うセンサー用の発光ダイオード(LED)も伸びた。売上高は5%増の3450億円前後だったようだ。
 製錬の主力である亜鉛の平均価格は1トン=2200ドル程度となり、前年同期(1870ドル)を上回った。昨年後半から金属価格が下落しているが、亜鉛は自動車用合金の需要が底堅く、昨年末からの下落率は7%にとどまっている。
 価格下落が目立つ銅は1トン=5500ドル台と5年半ぶりの低水準だが、DOWAの製錬事業では銅の取り扱いの比率は低いため、収益への影響は限られる。
 一方、4~12月期の平均為替レートは1ドル=107円で、前年同期の99・4円から8円近く円安が進んだ。ドル建てで受け取る製錬手数料を円換算する際の利益押し上げ効果は20億円強になったとみられる。
 また世界シェア8割を握るスマホ用LEDは、高価格帯の機種に加えて中国メーカーの低価格品への導入も進んだ。電子材料では太陽光発電パネル向けの銀粉の需要も増えている。
 環境・リサイクル事業は、東南アジアで手掛ける石油採掘の際に発生する汚泥の処理が堅調で、絶縁油などポリ塩化ビフェニール(PCB)を含む廃棄物処理の伸び悩みを補った。
 こうした状況で、15年3月期通期も業績は堅調に推移しそうだ。経常利益は従来予想(380億円)を上回り前期比17%増の410億円程度になる見通し。亜鉛などの金属価格の下落が続いているが、円安効果などで影響を一定程度、吸収できそうだ。
【図・写真】亜鉛は自動車用合金の需要が底堅い(秋田市の飯島製錬所)