ここから本文です
Yahoo!ファイナンス
投稿一覧に戻る

三井化学(株)【4183】の掲示板 2018/11/23〜2019/05/15

【パリコレで喝采浴びた新素材 研究者のアピールが奏功】2018/11/25 NIKKEI STYLE

 2018年9月、ファッションデザイナーの森永邦彦氏はアパレルブランド「アンリアレイジ」の19年春夏コレクションをパリで発表した。テーマは「CLEAR」。黒い服や帽子が次第に透けてグレーになり、最後は透明へと変化する近未来的なデザインが喝采を浴びた。

 服や帽子の生地に用いた糸やスパンコールに採用されたのが、三井化学が開発した紫外線に感応するポリプロピレン製の調光素材だ。装飾用のパールやシューズのヒールに使うウレタン素材、ボタンに使われた調光レンズ素材も三井化学の製品だ。森永氏だけでなく他の著名デザイナーがパリで発表した2019年春夏コレクションにも、三井化学の新しいポリエチレン素材が採用されたという。

 三井化学の製品が世界で活躍しているデザイナーに相次いで採用されたきっかけは、18年3月に東京・青山で期間限定で開催した展示会「MOLpCafe(モルカフェ)」だった。三井化学の研究者が中心となって運営したモルカフェでは、取引先の担当者ではなく、クリエイターやデザイナーといった今迄アピールしてこなかった人達を招待。研究者が自社の素材の魅力を分かり易く展示したり解説したりする他、クリエイターやデザイナーのニーズをつかむ為に積極的にコミュニケーションしていた。

■技術用語は使わない
 三井化学は15年から、素材の中に眠っている機能的価値や感性的な魅力を、新しい視点から再発見してプレゼンテーションするため、社内横断的に人材を募った「そざいの魅力ラボ(Mitsui Chemicals Material Oriented Laboratory:MOLp)」という活動を行っている。参加メンバーは研究者を中心に約30人。30代半ばから30代後半の中堅社員が中心だ。月1回集まって半日を使い、今後のものづくりに向けて勉強会を開催したり、外部からデザイナーの田子学氏を招いてワークショップを行ったりしている。MOLpを運営するコーポレートコミュニケーション部広報グループの松永有理課長は、「MOLpは部活動のイメージ」と言う。

 MOLpを発足させた背景には、クリエイターやデザイナーが製品開発の意思決定に、従来よりも大きな影響を及ぼす様になってきた事があった…

~以下は省略~