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(株)神戸物産【3038】の掲示板 2022/07/26〜2022/08/09

穀物や油価の高騰、円安、物流費上昇などを受けた食品の値上げの波が、日本でも一段と高まる見通しだ。今年に入り7月までにおよそ1.8万品目の価格が引き上げられたとみられるが、今後も同様の動きが加速する方向。消費者の負担拡大は必至の状況の中で、生活防衛を支える小売業態の支持が強まりそうだ。

<消費行動に生活防衛色>

 上場食品企業を対象にした帝国データバンクの調べでは、今年の値上げ品目数は8月中に累計2万を突破する(内容量を減らす「実質値上げ」含む)。さらに、9月以降も計8000品目超の改定が控えるという。

 国際商品市況の上昇と円安により、跳ね上がった輸入コストを企業努力だけで吸収し切れなくなったことが値上げラッシュの背景にある。影響する食品はパンやパスタ、調味料から冷凍食品まで多岐にわたるため、家計への圧力は大きい。4-6月以降のGDP(国内総生産)にも鮮明に反映される可能性が高まっている。

 生活に欠かせない食品価格の上昇は、消費行動に変化をもたらす。全国スーパーマーケット協会の実施している景気動向調査によれば、スーパーマーケット中核店舗における6月の景気判断DIは、現状が前月比マイナス2.9ポイントの35.7に低下した。DIは、5段階の評価に0.5-マイナス0.5まで0.25ポイント刻みの点数を乗じて算出している。

 インフレでスーパーの景況感が悪化する中で、販売価格のDIはメーカー各社の値上げにより6月に調査開始以来最高の19.5(前月は17.8)に上昇した。一方で来客数のDIは低下傾向にあり、買い控え傾向が鮮明化している。

<神戸物産、ジェーソンなど>

 こうした中で、存在感を強めているのが格安業態だ。代表格はメディア露出の多い「業務スーパー」で知られる神戸物産<3038.T>。同社の店舗への商品出荷実績は、既存店ベースで6月が前年同月比5.5%増。プラス幅 を前月(3.1%)から広げた。

 価格競争力に優れたオリジナル商品に定評がある同社。値上げも実施しているものの、相対的な値ごろ感が消費者を引き付けている。また、高いコストコントロール能力も相まって円安や原材料高を吸収。同月の粗利益(単体)は前年同月比15.5%増の35.3億円に拡大した。

 神戸物産の株価は家計への圧力の強まりに比例するように上昇基調を形成し、5月の安値2752円を底に足元では3月以来の4000円台に接近している。値上げラッシュのインパクトが一段と膨らむ局面を迎え、市場のニーズもより集中する展開が見込まれる。

[ 株式新聞ニュース/KABDAS-EXPRESS ]
提供:モーニ ングスター社 (2022-08-03 16:23)