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キユーピー(株)【2809】の掲示板 2015/08/02〜2016/01/03

>>879

琥珀鶴年さん、こんばんわ♪

>キユーピーに比べ、ハウス食品の株がPBR,PERなど安く推移していますが、どの様にお考えでしょうか。

優良銘柄のPBRやPERが高くなるのは当たり前のことです。異常に高くない限りそんなに気にする必要はありません。一時的に高くなっても翌年のBPSやEPSが大きくなりますから妥当な値になるものです。むしろ低すぎるのは要注意が必要です。

ハウスは決して悪いなどとは申しませんが、やはりキユーピーに比べたら見劣りがしますね。ハウスの主力製品はカレーですが、カレー市場は過当競争が激しく飽和状態になっていて、もはやハウスは以前のように市場で優位性を保つことが困難になっています。最近は壱番屋のTOBで血路を拓いて株価も上昇していますけど、将来的には不確定要素が大きいですね。海外でもそれなりに評価はありますけど、キユーピーに比べればやはり心もとないですね。財務健全性はハウスのほうがキユーピーよりもかなり良いですけど、市場を新たに開拓するのにリスクが高いので積極的な投資ができず経営がやや保守的になってしまっています。

キユーピーはやはり一番すぐれていると思いますね。今年は過熱気味になって過去20年間で最も不安定な値動きをしましたけどね。キユーピーが最も優れている理由は、

1)主力商品が他社と隔絶した圧倒的な品質とブランド力をもっていて、時代や流行に関係なく常にベストセラーを続けている点です。この点ではありとあらゆる商品中No1です!キユーピーマヨネーズは国内では70年以上ベストセラーを続けており他社を全く寄せ付けません。マヨネーズのシェアは約60%と言われていますが、これは売上高で評価した値であって、利益額でシェアを見ればおそらく95%ぐらいではないかと思われます。
海外でも広く世界一と認められており、マヨネーズ消費量が最大のアメリカでも日本の5倍ぐらいの値段で飛ぶように売れています。ヨーロッパ、ロシア、南米、など世界中でキユーピーマヨネーズは売られており、ピョンヤンのデパートでも売られています。

2)国内外で将来性がきわめて高く、とくに中国を中心としたアジア地域での発展が確実であることです。キユーピーは見かけ上は極端に内需中心で2013年度の初めまで海外での売上高や営業利益などを公表してきませんでした。2013年度に公表された資料によれば海外の売り上げは10~12年度は5%程度で2015年度で10%ぐらいです。また2019年度には20%以上を目標にしています。円高差益による利益増大がきわめて少ないので典型的な非アベノミクス銘柄だったために北米中心に海外で利益の大半を出しているキッコーマンや他のアベノミクス銘柄に比べれば株価の伸びは少なかったですが、それでもここ数年の伸びは日経平均をはるかに上回っています。

21世紀は経済は中国を中心とするアジアが主導するようになりますから、将来性を期待して株を長期的に購入するのでしたら、中国で圧倒的な人気とブランド力を獲得しているキユーピーが一番だと思いますね。中国をはじめアジア諸国ではかつての日本同様、マヨネーズを食べる習慣がなかったのです。それをキユーピーは1993年に中国に工場を作って以来、地道にマヨネーズの普及を行って現在ではキユーピーマヨネーズを知らない中国人はいないほどになり北京では85%のシェアを占めています。また安倍政権の暴挙によって反日デモが起こったり最近の経済の低迷にも拘わらず、決算報告をみると毎回すごい勢いで売り上げを伸ばしています。

3)キユーピーは創立100周年の2019年へ向けてきわめて積極的な投資をやって業績を伸ばしています。とくに2013~2015年の中期計画は『将来の飛躍的発展のための投資の期間』と位置づけ、3年間で1060億円以上の巨額の投資をやっています。これは非常に大胆な投資で財務健全性がずいぶん低下しましたが、主力商品の品質とブランド力が圧倒的ですから将来性を考えると肯定的に捉えるべきです。ここ数年でアジアにベトナム、インドネシア、中国に新工場を作ってアジア地域で確実に売り上げとブランド力を高めていますし、オランダにEU諸国への販売の拠点を作りました。国内では仙川キューポートと作って営業の合理化を図るとともに国民への関心を深め、さらに神戸に最新鋭のマヨネーズ工場を作って経営の大きな合理化とマヨネーズ増産を企画しています。

4)世界レベルで最高品質といわれてすでにブランド力を獲得しているのに、海外の売り上げがたった10%としかないというのはきわめて異常なことです。それだけ将来性が高いということです。2013年の資料によれば、創立100周年の目標は、売上高が6300億円以上、営業利益400億円以上を目標としています。また、2018年度の営業利益は360億円ぐらいを指標としていました。それから2025年がキユーピーマヨネーズ発売100周年に当たり大きな目標になっています。海外へのきわめて積極的な投資をみているとおそらく売上高1兆円の大台を狙っていると思いますよ。

5)来年の1月7日の期末決算と同時に新たな2016~2018年度中期計画が発表されますが、毎年着実に売り上げを伸ばしていくことはほとんど疑いようがないことです。とくに投資の効果が本格的にでるのは2018年度以降ですから、これから本格的に投資をするのにキユーピーは一番有望な銘柄だと思います。マヨネーズ以外でも卵製品、ジャム、カット野菜、医薬品、化粧品などの化学部門、流通部門など、多くの部門をもっておりほとんどが業績を着実に伸ばしています。このことは毎年着実に増配していることでもわかります。

>小生もキユーピーの株主で、キユーピーを手放すことはありませんが、追加でハウスを買おうか迷っています。

ハウスも悪くはありませんけど優待目的で単元株で十分だと思いますね。やはり長期的視野に立って投資をするのでしたらキユーピーが一番いいと思いますよ。最近は株価が乱高下していますが、PBRやPERをキッコーマンや味の素、カゴメなどと比較してみれば決して高いとは思いませんし、今後の成長の確実性を考えるとキユーピーが一番だと思います。バフェットがいうように株投資は分散してやるよりも本当に優れた銘柄に集中的に投資をするのがいいと思いますね。リスクを分散、ヘッジするのでしたら株以外のものに投資をしたほうがいいと思います。あたしは持ち株の約95%がキユーピーです。

>分析等ありましたらお話しを聞きたいです。

最後に株投資でもっとも重要なことはリスクに備えるということです。どんなに有望な株でも100%確実に株価が騰がるという保障はありません。将来についてこの上なく確実なことなど何もありませんから。ですから『一気買い』だけは絶対にやらないでいただくことを願っています。とくに今年になって株価が乱高下していますから『一気買い』をして株価が大きく落ちると冷静な判断ができなくなるだけでなく精神衛生上非常によくありません。

利益を減らしてでも少しずつ十分な期間を置いて何度も何度も徹底的に買い増ししていくのがリスクを減らす方法です。短期的にみれば株価が乱高下しても少量ずつ何度も買い増ししていけば購入株価は平均化されますし、長期的にみれば株価が騰がっていく可能性がきわめて高いですから利益は減ってもリスクは減ります。財形貯蓄のように10~20年ぐらいかけて少しずつ徹底的に買い増しするのがいいと思いますよ。少量ずつ購入すれば投資金額が少ないですから不測の事態が起こった時に冷静な判断ができます。また投資金額が大きくなった時には含み益も非常に大きくなっているので、一部を利益確定するなどしてできるだけ安全に危険を回避することができます。

高額投資をしたときにはやはり平均購入価格が実際の株価の3分の2以下になるようにするのが安全だと思いますね。そして株価の上昇によるキャピタルゲインは利益ではなくて保険と考え、配当金によるインカムゲインと優待を楽しむのがいいですよ。あたしは現在平均購入価格は株価の55%ぐらいですから日経平均が5000円ぐらい暴落しても安心です♪

アベノミクスで株価が短期間で2倍以上になり、多くの掲示板を見ると『株で儲けて当然』という雰囲気が蔓延しています。これは非常に危険です。日経平均やNYダウの一年チャートをみれば、株価は頭打ちになっており、世界経済は混乱して貧富の差が激しくなっています。ですから今後株価や為替がどうなるかは全く予想がつきません。投資は利益を得るよりもリスクに対処することを重視することが大切だと思います。