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(株)アスカネット【2438】の掲示板 2015/09/28

>>510

2015年09月28日
【アナリスト水田雅展の銘柄分析】アスカネットは急反発して強基調に転換、空中結像AIプレート事業は着実に進展

 アスカネット<2438>(東マ)は写真加工関連事業が安定収益源で、新規分野の空中結像AIプレート事業も製品化に向けて着実に進展している。株価は9月10日に「CEATEC JAPAN 2015」出展内容を発表したことを好感して急反発した。強基調に転換する動きだ。16年4月期増収増益・増配予想も見直して続伸展開だろう。

■空中結像AIプレート事業は製品化に向けて着実に進展

 新規事業の空中結像技術エアリアルイメージング(AI)プレートは、画像映像を表す光を受け、特殊なパネルを通過することによって反対側の空中に映像を結像する新技術である。AIプレートだけで空中ディスプレイが可能となるシンプルな構造が特色であり、サイネージ関連をはじめとして車載、医療、操作パネル、飲食、アミューズメントなど多方面の業界・業種から注目されている。

 独自技術を強固にするため特許申請も進め、将来的には自ら立体映像を空中に創出する技術の確立も目指している。そして基本技術を確立し、AIプレート試作品の販売を進めながら、低コストと大量生産を可能にする本格量産技術(ファブレス形態で製造して自社ブランドで販売)の確立に取り組んでいる。

 15年4月に「AIプレート量産技術の現状と今後の方向性」を発表した。AIプレート量産については、ガラス素材による量産と樹脂素材による量産に分けられ、それぞれ複数の協力会社と取り組んでいる。

 ガラス素材プレートはコストおよび量産性が相対的に劣るものの、結像品質は相対的に優れている。逆に樹脂素材プレートはコストおよび量産性が相対的に優れており、結像品質は想定的に劣る。両素材に一長一短があるため、並行して量産技術の確立に挑んでいる。

 当社が想定している第一段階の量産は、リスク等を考慮して現有の設備やラインを最大限に活用することを前提としており、いきなり大規模・大ロットの量産を指向していない。複数の製造方法のうち最も優れた方法が明確になった時点で、専用ラインの立ち上げなどにより多量の量産が可能な体制を段階的に構築する方針としている。

 ガラス素材プレートについては、複数の製造方法の中で現在β版の製作に取り掛かっており、順調にいけば15年夏~秋に量産が開始できる見込みだ。樹脂素材にプレートについては、試作品の製造手法とは全く異なる新しい方法にトライして、素材から開発しているため技術課題の解決に多くの時間を要している。技術課題が解決しだいα版の開発に取り掛かり、15年秋~冬の量産開始を目標としている。また視野角拡大タイプの詩作も行うようだ。

 AIプレートは素材であるため、AIプレート供給先がAIプレートを活用して商品化することが量産の前提となる。したがってAIプレート供給先の実際の商品化までは一定の時間を要する可能性がある。このため16年4月期は小ロット案件を中心に確実に案件を積み重ね、その後の大ロット案件に繋げたいとしている。

 なお9月10日には、10月7日~10日開催(幕張メッセ)の「CEATEC JAPAN 2015」に出展する内容を発表した。米インテル、NECソリューションイノベータ、NHKメディアテクノロジー、東京大学の協力を得て、先進的な技術との融合によりAIプレートが創りだす近未来を具体的に提案する。また1m四方の大型AIプレートを使用した迫力ある空中結像とインタラクティブな操作なども展示する。