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【JPY】全国消費者物価指数の掲示板

(27日終値)
ドル・円相場:1ドル=109.84円(前営業日比▲0.25円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=129.54円(△0.17円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1795ドル(△0.0043ドル)
ダウ工業株30種平均:35455.80ドル(△242.68ドル)
ナスダック総合株価指数:15129.50(△183.69)
10年物米国債利回り:1.31%(▲0.04%)
WTI原油先物10月限:1バレル=68.74ドル(△1.32ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1819.5ドル(△24.3ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は3日ぶりに反落。ボスティック米アトランタ連銀総裁が「米雇用増加が引き続き堅調であれば、10月のテーパリング(量的緩和の縮小)開始が合理的」と述べたほか、メスター米クリーブランド連銀総裁が「私たちは実質的なさらなる進展を遂げた」「9月にテーパリングの詳細について協議し、年末までに開始することを支持」との考えを示すなど、複数の米金融当局者からタカ派的な発言が伝わると全般ドル買いが先行。22時30分過ぎに一時110.27円まで値を上げた。
 ただ、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長がジャクソンホール会議での講演で「年内のテーパリング開始が適切になり得る」としながらも、「テーパリングは利上げ時期を示す直接的なシグナルではない」と強調すると、米長期金利の低下とともに一転ドル売りが優勢となった。4時30分前に一時109.78円と日通し安値を更新した。
 なお、パウエルFRB議長は新型コロナウイルスデルタ株の感染拡大については「注意深く点検する」としたほか、足もとのインフレ上昇については「一時的なものである可能性」と従来の見方を繰り返した。市場では「想定したほどタカ派的な内容ではなかった」と受け止められ、米株高・債券高(金利低下)・ドル安につながった。

・ユーロドルは反発。注目のパウエルFRB議長の講演を控える中、複数の米金融当局者からタカ派的な発言が伝わったため全般ドル買いが先行。22時30分前に一時1.1735ドルと日通し安値を付けた。
 ただ、パウエルFRB議長の講演をきっかけに米金融緩和の早期縮小観測が後退すると、一転ユーロ買い・ドル売りが優勢に。前日の高値1.1779ドルを上抜けると目先のストップロスを誘発し、一時1.1802ドルと13日以来の高値を更新した。
 なお、FF金利先物市場では先物価格が上昇し、FRBによる金融引き締めの可能性低下が示唆された。市場関係者からは「FRB当局者が日常的にテーパリングに言及しているため、マーケットがサプライズを受けるリスクが低下。テーパー・タントラム(緩和縮小へのかんしゃく)が引き起こされる公算は低くなった」との声が聞かれた。

・ユーロ円は反発。ユーロドルの上昇につれた買いが入り、23時30分過ぎに一時129.75円と日通し高値を付けたものの、ドル円の下落につれた売りも出たため、上値は限定的だった。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は反発。パウエルFRB議長の講演を受けて、米金融緩和の早期縮小観測が後退し、投資家心理が改善。景気敏感株中心に買いが集まり、一時260ドル超上げた。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も反発し、史上最高値で取引を終えた。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も過去最高値を更新した。

・米国債券相場で長期ゾーンは4営業日ぶりに反発。パウエルFRB議長の講演を受けて、米金融緩和の早期縮小観測が後退すると債券買いが優勢となった。市場では「テーパリング開始時期に関する新たな手掛かりは得られず、年終盤まで実施される可能性は低いとの見方が広がった」との声が聞かれた。

・原油先物相場は反発。パウエルFRB議長が講演で金融政策に関して慎重さをうかがわせる発言をしたことで、米金利低下・ドル安となった。株価押し上げにもつながり、景気回復によるエネルギー需要の高まりへの期待も強まって、原油相場を押し上げた。

・金先物相場は大幅に続伸。アフガニスタン情勢を懸念した昨日の反発に続き、本日は注目のジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長講演で、市場の思惑より慎重な金融政策姿勢が示されたことで米金利が低下。金利動向を受けたドル安によってドル建て金価格に割安感が生じ、価格の押し上げにつながった。金利低下に対して、金利を生まない資産である金の相対的な価値が高まったことも金相場を支援した。