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株式投資 新ノートの掲示板

本日、8月16日(金)

<6409>キトー

◆2019年8月16日(金)By 四季報速報
キトーの第1四半期は大型案件剥落で減収減益、通期では計画どおり小幅増収増益に

重量物などの持ち上げに使うホイストの国内最大手、キトーが8月6日に発表した今2020年3月期の第1四半期(19年4~6月)は、売上高132億円(前年同期比1.4%減)、営業利益8億円(同15.6%減)と減収減益だった。

前年同期に計上されていた韓国での7億円規模の大型案件(クリーンルーム用クレーンシステム)が剥落したことが響いた。

会社は、売上高628億円(前期比2.5%増)、営業利益67億円(前期比4.5%増)と小幅な増収増益を見込む今通期計画、上期(19年4~9月)計画を据え置いている。

今期は、前期実績で売上高の約45%を占める米州、同約26%の日本ではインフラ・設備投資需要で堅調に推移。特にインフラ工事向けに販売する手動ホイストは、自社製造部品の比率が高く利益率も高い。17年に本格参入のシアターホイストの売り上げも国内で着実増となりそうだ。

売上高の約11%を占める中国も順調だ。米中貿易摩擦で知的財産権保護が問題となった結果、中国当局がコピー品を積極的に摘発していることが、追い風となっている。

鬼頭芳雄社長は「ここ数年、現地で模造されるコピー商品に相当苦しめられてきたが、それらのコピーメーカーに対する取り締まりに中国当局が積極的になった結果、シェアが大きく伸びている」としている。また、中国市場は輸出減速も鉄道やEVパワーステーションなど内需のインフラは好調。この需要を取り込む。

ウエイトの小さい欧州では、前期末にイタリア子会社を連結化したほか、今期末にはフィンランドのクレーン製造・販売会社を連結子会社化する予定。ワンストップで製品を提供しシェア拡大を目指す。イタリア子会社は今期赤字幅が縮小する。

中国以外のアジア(韓国など)は、停滞するものの、米州や欧州、中国の伸びでカバー。今通期では、減価償却費増などを吸収して小幅な増収増益を見込んでいる。 

需要増をにらみ設備投資にも積極的だ。山梨工場に前期の投資額を上回る15億円弱を投じて生産能力を増強する。米国、イタリアのチェーン生産工場にも9億円を投じて能力を増強する。

8/16(金)1,385 前日比+8(+0.58%)