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AI相場の主役エヌビディア決算の発表待ち!日本株はセル・イン・メイの5月を乗り切れるか?
NEW 2024/5/20

 今週は、AI(人工知能)相場の超主役株である米高速半導体メーカー・エヌビディア(NVDA)が22日(水)(日本時間23日(木)早朝)に2024年2-4月期決算を発表します。

 同社が2月に発表した2-4月期の業績見通しでは、AI向け半導体の販売急増で、売上高は前年同期の約3.3倍と見込んでおり、市場予想はそれを若干上回る想定となっています。

 驚異的な伸びを示すか、それとも市場期待を裏切るか。この非常に高いハードルをクリアできない限り、エヌビディアをはじめ急上昇が続いた日米半導体株が失望売りで全面安となる恐れもあります。

 先週の東京株式市場では日経平均株価(225種)の17日(金)終値が前週末比558円(1.5%)高の3万8,787円まで上昇しました。

 一方、自動車株や内需株など重厚長大産業の組み入れ比率が高いTOPIX(東証株価指数)は前週末比0.6%高にとどまり、上値の重い展開になりました。日経平均に対するTOPIXの低調ぶりの背景には、日本の割安大型株の決算発表が終わり材料難に陥ったことが挙げられます。

 また、日本経済新聞の報道によると、東証プライム市場に上場する1,070社の今期2025年3月期の業績予想は、米国の利下げ観測による円安効果の剥落や中国・欧州経済の減速などを理由に、純利益が前期比4%の減益となり、5年ぶりに減益予想となっています。

 こうした2025年3月期の業績予想に慎重な企業に対する失望売りもあり、手放しで「上昇相場再開!」と喜べるほどの力強さはありませんでした。

 週明け5月20日(月)の日経平均株価終値は前週末比282円高の3万9,069円でした。出遅れ銘柄を買う動きが目立ち、約1カ月ぶりに3万9,000円台を回復しました。売り先行で始まった半導体株の一角も切り返して上昇。前週末に自社株買いを発表した信越化学工業(4063)が大幅に反発しました。

 ただ、午前中に一時600円以上値上がりしましたが、午後に入ると手掛かり材料が少ない中で上げ幅を縮めました。国内債券市場で長期金利の指標となる新発10年国債の利回りが0.975%に上昇し、2013年5月以来11年ぶりの高水準となったことも上値を重くしました。

 今週の日本株は2024年3月期の決算発表がほぼ終了したため、エヌビディアなど米国株に連動して動く展開が強まりそうです。

 先週の米国市場では物価高の鈍化で9月利下げ説に対する期待感が高まりました。

 15日(水)発表の4月のCPI(消費者物価指数)が予想通り、前年同月比3.4%の上昇となり、3カ月ぶりに伸び率が下落しました。

 機関投資家が運用指針にするS&P500種指数が初めて5,300ポイントの大台を突破し、ダウ工業株30種平均が17日(金)に史上初めて4万ドルの大台に乗るなど、主要3指数が全て史上最高値を更新して上昇ムード一色になりました。

 今週は、エヌビディア決算次第で米国株がさらなる高みを目指し、日本株も再び力強い上昇気流に乗れるのか、それともAI相場に冷や水を浴びせる結果になるのか焦点になりそうです。