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よく考えて売買、資産を作りたい。の掲示板

>>105

■株価は大手建設機械株の動きに引きずられ低迷株価は今年1月の高値である1,579円からほぼ6割以上下落した水準を低迷している。昨年、株価が急上昇したことを考えると、ある程度の株価の調整は致し方のないところではある。ただ、今年度は第1四半期の利益の伸びが期待されたほどではなかったことや、コマツ、日立建機といった大手建設機械株が株式市場で米中貿易摩擦に影響を大きく受けると見られたり、これらの株が循環株として好業績でも株価が下落していることの影響を受けたのは間違いない。現状の株価指標は今期予想PERで24倍、今期予想配当利回り1.0%、2018年9月末の1株当たり純資産での実績PBRは2.3倍、と株価が急上昇した時期に比べるとかなり改善してきた。現状、株式市場において、当社株は建設機械関連株として循環株の評価が続いているが、今後は新素材をテコに成長株としての評価を受けられるものと期待したい。
事業概要と強み■当社は1956年創業で建設機械用油圧フィルタ製品を主力として、産業機器用各種フィルタ製品の開発・製造・販売を手掛ける。また、当社は開発・生産・販売の一貫体制を取っており、開発拠点は中国(蘇州)と横浜の2か所、生産拠点は日本(佐賀)とフィリピン(セブ島)、中国(蘇州※EMS)の3か所、そして販売拠点は本社(横浜)、北米(シカゴ)、欧州(ベルギー)、アジア(タイ)、中国(上海)の5か所である。当社は現在生産拠点の見直しを進めており、3年以内をめどに日本、フィリピン、米国、中国の4拠点に生産を分散し、安全で最適なサプライチェーンを構築する計画である。

  • >>106

    ■当社の主要な販売先は、国内外で油圧ショベルのトップシェアを占める企業とそれに続く建機メーカーである。建設機械はその用途や作業内容に応じていろいろな種類のものがあるが、その中でも油圧回路によって駆動される油圧ショベルが60%以上のウェイトを占める。油圧ショベルの動きは油圧回路の中を作動油が循環することによって行われるが、この作動油が油圧回路を循環する間にゴミやほこりが混じって故障の原因や燃費の悪化につながる。油圧フィルタはこのようなゴミやほこりを取り除き、油圧回路や作動油をきれいな状態にするため、油圧ショベルにとっては必要不可欠な部品である。特に、リターンフィルタ(下図を参照)と呼ばれるフィルタは作動油が油圧回路を一回りして戻ってくるところに設置される最後のフィルタで最も重要な部品であり、当社の建機用フィルタの売上の80%を占める主要製品となっている。欧米や日本では排ガス規制(Tier4ファイナル)に対応した最先端のエンジンがついており、そこで使われるオイルも非常に精度の高いものが使われている。したがって、そこで使われるフィルタも非常に高性能が要求されるが、当社は主要各社の一番主流の油圧ショベルの中でも一番重要な核となるフィルタを各社の純正品として製造し納入している。■当社の最大の強味は、競合他社が仕入品を使うことが多い「ろ材」を自社開発し、フィルタの製品化までを手掛ける高度な技術力である。「ろ材」はゴミを除去するための最重要部品であり、その性能を決定する「①ライフ(ダスト捕獲量)」「②ろ過精度(捕獲できる粒子のサイズ)」「③圧力損失(燃費)」の相反する三つの要素をうまくバランスさせたフィルタの製品化を実現させてきたことが、当社の市場シェアの高さにつながっている。(参考:下図は主要な建機用フィルタ製品である。出所:会社ホームページ)

    建機分野の好調が続いた2019年3月期上期決算