投稿一覧に戻る
各四半期決算と会社四季報の活用で年間資産倍増の掲示板
-
3631
>>3630
まとめていただきありがとうございました。
「雨宮副総裁はイールドカーブ全体が上方にシフトした場合の評価損を問われ、
1%なら28.6兆円、2%なら52.7兆円、5%なら108.1兆円、
11%なら178.8兆円だと答えた」(参議院審議)
ただ、「時価評価せず」とかなんとか言って表面化させないのでしょうね。
goldfinger007 2022年12月26日 05:32
ひろさん、krdさんの投稿により、金利上昇による日銀の脆弱性が明らかになりました。
日銀についてもう少し調べてみました。
日銀は出資金1億円の会社で55%が政府、45%が民間出資です。出資割合からいうと政府の連結子会社と言えるかもしれませんが、本来は完全に独立した立場で金融政策を行うことが求められると思います。
株式会社と違い出資者に議決権はないようです。
日銀の出資証券は東証に上場しており、売買可能なようですが、取引量は少ないようです。
因みに直近の売買価格は25,020円でした。
さて、日銀の上期決算は下記のようなものでした。
経常収益:3兆3千億円
内訳:外国為替収益1.5兆円、その他1.2兆円、国債利息0.6兆円
(その他のうち大きのは保有ETFの配当収入等だと思われます。外為収益は円安による為替の評価益だと思われます。)
一方経費はそれほど多額のものはなく、経常利益は3.0兆円でした。
特別損失として債券取引損失引当金0.2兆円、外為取引損失引当金0.7兆円を積んでいます。
法人税等も0.4兆円支払い、当期利益は1.6兆円となっています。
まあ、円安とETFの配当で儲かったということです。
問題はバランスシートです。
資産で大きのは当然国債545兆円、ETF35.9兆円、外貨9.7兆円と言ったとところですが、総資産685兆円のうち国債が80%です。
国債も545兆円のうち536兆円は長期国債で、ほとんどが長期です。
長期ということは金利変動リスクが高いことを意味します。
一方の負債勘定ですが、その国債の引当金は5.8兆円です。たったこれだけしか引当金がありません。
純資産は5兆円です。
そこで、ひろさんの投稿に戻ると、金利上昇1%で国債の評価損は28.6兆円、2%で52.7兆円とのことであり、まさに、ここに日銀の脆弱性がでていると思われます。金利が上がれば日銀はあっと言う間に債務超過になります。
債務超過になっても日銀は資金繰りにこまることはなく、通貨を発行し続ければ倒産は免れますが、一番大切な日銀の信用は失墜し、通貨供給過剰でインフレが加速するリスクがあります。
もう1点、日銀は今回10年のところを金利0.25%から0.5%へ引き上げたのですが、これは日銀が市場に負け、引き上げざるを得なかったと見ています。
モーサテでもやっていましたが、日銀は0.25%の指値オペを行っていた結果、10年債で、取引成立せずという日が続きました。
買い手不在です。
国債の保有者は下記のとおりです。(令和4年6月末)
日銀49.6%、銀行14.4%、生損保19.6%、年金基金等7.1%これで全体の9割以上です。
銀行、生損保も10年もの0.25%では買わないのです。黒田総裁をこれを放置できなかったのだと思います。
黒田総裁は今回の措置は利上げではないと言っていますが、国債が売れなくて、金利を上げるのはまさに利上げであり、よくもまあ、そんなことを言うとおもいます。
日銀はもちろん利上げをしたくないと思いますが、今後0.5%でも国債の買い手がいなくなったら、また市場に負け、同じような措置を取らざるを得ないかもしれません。
考えると、恐ろしいことです。