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眠れる次のダブルバガー株 共通項は「狭く・深く・強く」

24日の日経平均株価が反落した中でも、投資家の個別株の物色は活発だ。同日までの1年で株価が2倍(ダブルバガー)になったのは、時価総額100億円以上で約90銘柄あった。同期間の日経平均は26%高だった。顔ぶれは半導体関連にとどまらない。中長期では「狭く・深く・強く」と既存事業の採算性を高められる銘柄に上昇余地がありそうだ。

日経平均の終値は米国の早期の利下げ期待が後退し、前日比457円(1.2%)安の3万8646円だった。23日の上昇分(486円高)をほぼ打ち消した。みずほ証券の三浦豊氏は「年初に4万円前後で買った投資家が多いため、上昇すると戻り売りの動きが増す。当面は大幅高が見込みにくい」と語る。

ただし1年でみると、流動性が低くなりづらい時価総額100億円以上でみた銘柄のダブルバガー率は4%弱だ。1年前の同期間よりおよそ25銘柄増えた。

代表テーマが半導体だ。米大手エヌビディアの大幅高に代表されるように、生成AI(人工知能)やデータセンターへの投資で需要が急拡大する。この日は下げたが、特にディスコTOWAといった製造装置の銘柄の伸びが目立つ。

ディスコの1年上昇率は3.2倍で、時価総額は6兆円台まで増えた。半導体ウエハーを「切る、削る、磨く」の3工程の装置を手がけ、半導体需要の伸びは収益向上に直結しやすい。

連想買いは、この日も5%高となり、1年間で2.7倍となった北海道電力にも広がる。最先端半導体の量産を目指すラピダスの拠点が北海道内となり、電力需要が増すとの見方が強い。台湾積体電路製造(TSMC)の九州進出も半導体関連株には追い風だ。1年上昇率の首位はデータセンター運営を手掛けるさくらインターネットの8.1倍だった。

  • >>6911

    ダブルバガー株には株主還元を強化した銘柄も少なくない。東京証券取引所が資本コスト(期待リターン)を意識した経営を促す点が背景にある。川崎汽船は配当利回りの高さと継続的な自社株買いが材料視される。丸三証券は前期から5年にわたり特別配当を出すとした。

    ただ、三井住友DSアセットマネジメントの木村忠央チーフファンドマネージャーは「中長期で最も重視したいのは、既存事業の収益性の向上だ」と指摘する。木村氏は「株主還元は一時的な上昇効果の場合もあり、成長投資の戦略は説得力に乏しい事例も少なくない」と続ける。

    実際に株式市場を見渡すと、本業の稼ぐ力を高めて1年で2倍を達成した銘柄はある。代表例が空調設備の工事を手掛ける高砂熱学工業だ。自動化や省力化で業務を効率化し、受注採算が改善している。野村証券の小高貴久氏は「建設や物流のような人手不足の業界は、値上げがしやすくなっている」とも指摘する。

    アシックスは主力のランニングシューズで国内外ともブランド力を高める。旧ソニーグループ系で、スマートフォンなどに使うフィルム型の接合材に強いデクセリアルズも連続の純利益最高見通しで投資家をひき付ける。

    1年で2倍の潜在可能性を秘めた銘柄もある。例えば88%高で即席めん大手の東洋水産だ。海外でも主力の「MARUCHAN」シリーズを拡販する。

    ある運用会社のファンドマネジャーは、ワイパーゴムのフコク(同68%高)を評価する。不良品の低減といった地道な努力を積み重ね、純利益で連続最高益を見込む。

    「1年で50%以上高」とすれば日立製作所(93%高)や三井物産(84%高)など約400銘柄もある。どれだけ相場の浮き沈みが激しくとも、じっくり目をこらせば、発掘できるお宝株は眠っている。