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5円玉の材料費が4.66円に 円安が銅など価格押し上げ

5円玉など貨幣の材料費が上がっている。銅や亜鉛で造る5円玉の材料費を計算すると、4.66円と額面の93%まで高まってきた。非鉄相場の値上がりだけでなく円安が貨幣の製造コストを高めた。非鉄や円の相場次第では額面を上回る可能性もある。

貨幣は財務省所管の造幣局が製造する。5円玉の原料は銅と亜鉛からなる「黄銅」で、割合は銅が60〜70%、亜鉛が40〜30%になる。5円玉の重さ3.75グラムのうち平均して銅は2.44グラム、亜鉛は1.31グラムを含有する。

造幣局は材料費を公開していない。ただ、銅や亜鉛の価格から推計が可能だ。JX金属が発表し国内相対取引の目安となる銅建値は15日時点で1トン163万円と過去最高値の更新が続く。三井金属が発表する亜鉛建値は現在1トン52万3000円だ。

5円玉の材料費を建値から計算すると銅が3.98円、亜鉛が0.69円の合計で4.66円となり、額面の93%となる。昨年末時点の3.68円から27%上昇した

10円玉は重さが4.5グラムで、含有率は銅95%、亜鉛4〜3%、スズ1〜2%だ。5円玉と同様に計算すると材料費は7.45円となり材料費比率は約7割強。5円玉のほうが割合が高くなっている。

貨幣の材料費上昇の背景には、国際的な非鉄相場の上昇と円安の両面がある。

銅は国際価格の指標となるロンドン金属取引所(LME)3カ月先物が2022年3月に付けた過去最高値である1トン1万845ドルに迫る。亜鉛のLME価格(3カ月先物)は1トン3000ドル近辺と約1年2カ月ぶりの高水準で推移している。中国での景気底入れ期待が追い風との見方が多い。

  • >>6737

    国内取引価格は円相場の影響も受ける。円の対ドル相場は5月中旬時点で1ドル=155円台と約34年ぶりの円安水準が続く。銅の国際相場が最高値を付けた22年3月上旬、5円玉の材料費は3.78円だった。円相場は当時の1ドル=115円台から約40円下落しており、円安が貨幣の材料費を高める構図になっている。

    財務省は「貨幣製造のために銅などの非鉄金属を調達しているが、原料の多くは流通済みの貨幣を回収してリサイクルしたもので、今のところ貨幣製造に与える影響は軽微とみている」という。

    5円玉の材料費が額面を超える可能性はあるだろうか。亜鉛は動かさず、銅のみ国内価格が国際相場と円安の2つを要因に動くと仮定して試算してみた。円安だけで額面超えとなるには、1ドル=170円以上に円が下落する必要がある。一方、円相場が動かなければ、銅のLME価格が足元の1トン1万200ドル台から1万1500ドル程度まで上昇する必要がある。

    みずほ銀行の江口侑希調査役は「米利下げ観測がくすぶるなか、円相場が170円台まで下落するとみる市場関係者は少ない印象だ」と指摘。「将来的な需要拡大を考慮すれば銅価格が1万1500ドル程度まで上昇するシナリオの方が蓋然性が高い」と話す。

    個人が貨幣を意図的に損傷することは犯罪になる。貨幣を損傷、または鋳つぶしをした場合、貨幣損傷等取締法により1年以下の懲役、または20万円以下の罰金に処せられる。