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GWのホテル宿泊料一段高、4分の3施設が1割以上上昇

ゴールデンウイーク(GW)の宿泊料金が上昇している。日本経済新聞の調査では、初日の4月27日の平均客室単価が前年より1割以上高いホテルが4分の3に上った。円安によるインバウンド(訪日外国人)の増加が稼働率を押し上げ、価格上昇につながっている。人手不足は深刻で宿泊やサービスの制限につながる可能性もでている。

日本経済新聞が9〜12日に札幌、東京、京都、大阪、福岡の5都市にある客室100室以上のホテル100施設を対象に聞き取り調査をした。全客室の売上高を販売客室数で割った「ADR」を、今年27日と2023年のGW初日(4月29日)で比較し、計53件の回答を得た。大手旅行予約サイトの協力を得て、価格帯などが偏らないよう選定した。

ほぼすべての施設で価格は上昇した。4分の1の施設では3割以上高くなった。1割以上の上昇を含めると、全体の4分の3に相当する。

  • >>6218

    23年の調査(5都市50ホテル対象、29件回答)は新型コロナウイルスの行動制限の解除を受け、国内旅行客が急増したことで60%の施設で上昇率が5割を超えていた。上昇基調は続いており、24年はインバウンドがけん引役となっている。

    日本政府観光局(JNTO)によると3月の訪日客数は約308万人と、単月として過去最高となった。都ホテル京都八条では予約の半分近くをインバウンドが占める。東京のホテルでも「昨年はほとんどいなかったインバウンドの需要が強く、予約の50%くらいになりそうだ」という。インバウンドが30%程度の都シティ近鉄京都駅は欧米、オーストラリアなどから「高価格帯の部屋での長期宿泊者も多い」といい、ADRは23年と比べ2〜3割上昇している。

    新型コロナ前と比べても客室単価は高くなっている。不動産データ分析大手のコスター・グループ傘下STRによると、24年3月の全国のホテルのADRは19年同月比で43.7%高い2万986円。同月として96年の調査開始以降で最高値だ。大手旅行予約サイトによると、GW初日の1室の平均販売単価(全国、4月12日時点)は19年より2割高い。

  • >>6218

    円安によって訪日客は宿泊料の上昇を吸収しやすくなっている。一方で国内客にとっては重荷になっている。自治体による旅行支援策もなくなり、JTBの推計では24日〜5月5日の日本人の国内旅行者数は前年比1%増にとどまる。国内客向けに「意図的に価格を低く抑えた」(札幌市のホテル)ところもでている。

    稼働率は上昇しているが、人手不足は深刻になっている。日銀短観によると、宿泊・飲食サービスの3月の雇用人員判断指数(DI)はマイナス70で、全産業(マイナス36)に比べ大幅に悪い。京都市のホテルは「15人必要なフロントが10人しかいない」という。

    阪急阪神ホテルズでは外国人人材の起用を拡大したほか、自動チェックイン機を一部施設から導入。アパホテルでは自動化に加え、7年連続のベースアップや福利厚生の拡充などで定着率の向上に取り組んでいる。

    それでも「レストランの予約に制限をかけている」(梅小路ポテル京都)、「稼働率は85%を目安に上がりすぎないようにしてる」(札幌市のホテル)など、サービスに制約も出ている。新型コロナ禍で減った正社員を取り戻せずアルバイトや派遣社員の採用を増やしている施設も多い。

    客室単価の上昇基調は今後も続きそうだ。ニッセイ基礎研究所の安田拓斗研究員は「賃上げや6月の減税があっても、価格上昇でサービス消費の押し上げにブレーキがかかるリスクもある」と指摘する。