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英、280万人働けず人手不足深刻  コロナ影響か離職急増

英国でうつ病などによる離職者が急増している。病気で働けない人は2023年10〜12月期に過去最多の280万人にのぼった。新型コロナウイルス感染の後遺症や働き方の変化が影響しているとみられ、人手不足が深刻になっている。

スナク首相は3月26日、議会下院で「パンデミック(世界的大流行)の不幸な影響のひとつは、長期の疾病により仕事に就けず求職もしていない人の増加だ」と述べた。仕事に就くことの意義を説き「働きたいと願うすべての人を支援する必要がある」と強調した。

  • >>5866

    首相がたびたび口にするほど「long-term sickness(長期疾病)」は英国で大きな問題になっている。英国家統計局(ONS)によると、16〜64歳の生産年齢人口のうち長期疾病を理由に就業も職探しもしていない人が23年10〜12月期に280万人まで増えた。

    新型コロナの感染拡大前の19年10〜12月期から72万5000人増加した。病気で働けない人は16〜64歳の人口の7%を占め、就業率を押し下げている。

    経済協力開発機構(OECD)の最新の集計で、英国の生産年齢の就業率は19年10〜12月期から23年4〜6月期にかけて0.7ポイント下がり、75.7%になった。

  • >>5866

    主要7カ国(G7)で同期間に低下したのは英国だけ。日米など6カ国も感染が広がった20年は一時的に下がったが、経済の正常化につれて持ち直し、コロナ前の水準をすでに上回っている。英国は就業率でドイツとカナダに抜かれ4位に後退した。

    英国で長期の疾病が増えている原因は定かではない。ONSは働けなくなった人の多くがうつ病や神経症、不安症など心の病気を抱えていると分析する。コロナ感染の後遺症や、リモートワークなど働き方の変化を通じたストレスが影響したとみられている。

    公的医療サービスの機能不全も追い打ちをかける。賃金の引き上げを求める医師のストライキなどにより病院の受診待ちの患者が大幅に増え、治療をなかなか受けられない。疾病が長引き、労働市場に戻る機会をつかめない人が多い。

    メンタルヘルスの不調で大学を中退したロンドン在住の20代女性は仕事に就けず、月600ポンド(約11万円)あまりの公的な給付金を受けながら両親と暮らしているという。

    働けない人の急増は欧州連合(EU)離脱などでただでさえ深刻な人手不足に拍車をかけ、経済の足を引っぱる。英経済は23年10〜12月期まで2四半期連続のマイナス成長で景気後退に陥った。給付金の膨張は財政も圧迫する。

    英シンクタンクのレゾリューション財団のルイーズ・マーフィー氏は働けなくなった人が16〜24歳と50〜64歳の年齢層に偏っている点に着目する。「仕事を始めたばかりの若い人が離職すると生活水準にとりわけマイナスの影響が出やすい」と懸念する。