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コラムの掲示板

FRBの次の行動、利上げになる「可能性それなりにある」-サマーズ氏

2024年2月17日
小さなパラダイムシフトの可能性を認識する必要
住宅やサービス価格が物価圧力として続く可能性

サマーズ元米財務長官は、最新のデータで明白に見られる根強いインフレ圧力は米金融当局の次の行動が利下げではなく、利上げになる可能性を示唆しているとの考えを示した。

「次の動きが金利の引き下げでなく、引き上げになる可能性は
それなりにある。恐らく15%程だ」と発言。
「米金融当局は非常に慎重になる必要があるだろう」


今週発表された米国の1月消費者物価指数(CPI)と
生産者物価指数(PPI)はいずれも市場予想を上回る伸びを示し、
市場では今後数カ月の利下げ観測が後退した。

「単月の数字を過大に解釈するのは常に間違いで、季節性の計算が困難な1月は特にしかりだ」とサマーズ氏は指摘。「しかし、小さなパラダイムシフトの可能性を認識しなければならないと考える」と話した。

ここしばらくエコノミストの間では、住宅コストが全体的な物価指標の著しいデフレ要因になると予想されていたが、それはまだ実現していないと同氏は指摘。賃貸部門はさておき、持ち家のコストはデフレの様相を見せておらず、2024年を通じて価格圧力を持続させる可能性があるとの見方を示した。

「気がかりな兆候はそれだけではない」ともサマーズ氏は発言。
食品とエネルギー、住宅を除いたコアサービス価格が賃金上昇によって押し上げられていることがもうひとつの主な懸念だとし、「1月のスーパーコアが衝撃的だったように見えるのは確かだ」と同価格について語った。

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