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ひとりごとの掲示板

 先週末の海外市場では、月一のビッグイベントである12月米雇用統計が発表されましたが、結果的にドルの底堅さを確認するようなかたちとなりましたね。注目のNFPは前哨戦のADP全米雇用報告で既にマイナスの数字が出ていたこともあり、市場では「マイナス10万程度の数字は覚悟していた」との声も聞かれていたわけですが、7.1万人増加の予想のところで、出てきた数字は▲14.0万人。一旦はドル売りで反応。一時103.60円まで値を下げました。
 ただ、失業率が6.7%と予想より強い結果となったほか、平均時給が何と0.8%と予想の0.2%を遥かに上回る強い数字。米10年債利回りの上昇とともに104.07円まで買い戻されることになりました。
 そして東京勢が不在の週明けのアジア市場。早朝に一時103.74円まで下押しした後は、海外勢を中心としたドル買いにつれて先週末高値の104.09円を上抜けて値を上げているところです。
 目先は、一目均衡表雲が位置する104.32‐65円が戻りの目処として意識されていますが、丑年に入ってからのドル買い戻しの方向性が見えてきているだけに、しばらくはこのトレンドについていくことになりそうです。
 期待インフレ率(BEI)の2%乗せと、米10年債利回りの1%台への上昇。米次期政権が民主党が全てコントロール可能となるトリプルブルーウェーブとなったことがきっかけとなっていますが、早くもバイデン次期米大統領からは「2000ドルの現金給付を含む2~3兆ドルに及ぶ経済対策」が今週中にも発表される予定となっているわけで、2021年初頭の市場が作り出そうとしているシナリオへの正当性を担保する動きとなってきています。
 いずれにしても、まだまだ本邦のメインプレーヤーが不在、というか、始動していないような状況。昨年の12月初旬以降鳴りを潜めているジャイアント達の、いつもながらの遅めの動きを今週は注意してみていくことになりそうです。