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4587-PEPTIDREAM研究会(中・長期ホルダー専用)短期・売り煽り禁止!!の掲示板

>>5758

↓が良いですね。

また,RaPID システムから生み出されたペプチドの誘導体には,細胞膜透過能を有し,細胞内で標的酵素を阻害することができるものも存在する.ヒストン脱メチル化酵素の1 つであるKDM4A の阻害剤として,RaPID システムで開発されたCP2は,試験管内でKDM4A を強く阻害した一方で,生細胞を用いた評価実験では細胞内のKDM4A の阻害がみられなかった.これは,CP2 の低い膜透過性あるいは細胞内安定性に起因すると考えられた.そこでわれわれは,CP2 とKDM4A の共結晶構造を基に,分子内/分子間の相互作用に係わっていない箇所に主鎖N-メチル化及び側鎖の変異を導入した誘導体CP2.3 を設計した.このCP2.3 は,細胞内でのKDM 依存的なヒストン脱メチル化を有意に抑えることが明らかになった(Fig. 6).19) 一般に,ペプチド性の中分子は,細胞内分子を標的とした生物活性の発揮が難しいと考えられているものの,この問題を解決し細胞内で機能する擬天然物を提供するポテンシャルをRaPID システムは持っていると言えよう.

  • >>5759

    犬猫さん、有難うございます。
    1/30のペプチド医薬品分析セミナー(Waters主催)で後藤さんが講演されたのですが、そのときにこの内容の話をされていました。チアアミド骨格含有ペプチド、アゾリン骨格含有ペプチド、チオペプチドなど、通常のタンパク質には存在しない特殊な骨格を有するペプチドの合成についての非常に興味深い内容でした。
    中分子創薬キックオフ(3/22)での舛屋さんの講演では、PDPSで使用できるアミノ酸は600種類とのことでしたので、恐らく、これらの骨格含有ペプチドも既に運用されているのではないかと推察しています。
    PDPSは日々進化し続けているのだと確認でき、大変心強いですね。

    一方で、塩野義以外の日本の大手製薬は、なぜPDPSをもっと活用することを考えないのか不思議に思います。日本勢は今後急激に進行する創薬のパラダイムシフトにおいても大きく遅れをとることになるのではないでしょうか。