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2160 ‐(株)ジーエヌアイグループの掲示板

タンパク質分解誘導薬開発会社の検証

米国のギリアド・サイエンシズ社(Gilead Sciences: NASDAQ: GILD)は2019年6月19日、タンパク質分解誘導薬の開発・研究を行っている米国のヌリックス・セラピューティクス 社(Nurix Therapeutics)とパートナーを組むことを発表しました。

ヌリックス・セラピューティクス 社は、ギリアド・サイエンシズ社から4,500万ドル(約50億円)の前払いに加え、目標達成報奨金と特許権使用料を受けることが約束され、その総額は約23億ドル(約2,500億円)になると言われています。

タンパク質分解誘導薬を開発・研究している主な企業は以下の5つです。
(カルジェンを知らないなんて、どうなの????)
☆アービナス社(Arvinas: NASDAQ: ARVN)
☆C4・セラピューティクス社(一般公開無)
☆カイメラ・セラピューティクス 社(一般公開無)
☆ヌリックス・セラピューティクス 社(一般公開無)
☆ビビディオン・セラピューティクス 社(一般公開無)

上の表(省略)では、多くの巨大な企業がタンパク質分解誘導薬の可能性を評価していることがわかります。

上記のように多くの企業がタンパク質分解誘導薬の開発・研究を行っていますが、特に注目したいのは米国のアルビナス社です。

アルビナス社が開発したタンパク質分解誘導薬であるARV-110は、従来の治療法で効果がない転移のある去勢抵抗性前立腺がん*を持つ患者さんに対して現在第1相臨床試験が行われています。
2019年の第2四半期には第1相臨床試験の中間報告、2020年の初頭に第1相臨床試験の最終結果報告が行われる予定です。
更に、アルビナス社は2019年5月29日、米国食品医薬品局が、ARV-110を優先承認審査に指定したことを発表。

最も研究が進んでいるアルビナス社でもまだ第1相臨床試験の段階であるため、タンパク質分解誘導薬への投資は現時点ではかなりリスクが高いと考えられます。
しかし、今後の臨床試験で新薬の効果が証明されたら、タンパク質分解誘導薬は非常に魅力的な投資先と成り得ます。

今後の臨床結果には注目していきたいと思います。