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私と経済の掲示板

NY株一時120ドル安 トランプ氏「中国と交渉急がない」

10日のニューヨーク株式市場でダウ工業株30種平均は続落して始まった。取引開始直後に2万5707ドルと前日より120ドルあまり下落した。米政府が10日に中国への追加関税を発動し、世界経済の先行きを懸念した売りが続いている。週間の下落幅は800ドル近くに達している。

トランプ米政権は米東部時間10日午前0時1分(日本時間同日午後1時1分)に2千億ドル(約22兆円)分の中国製品への関税を10%から25%に引き上げた。市場は関税引き上げを9日までにある程度織り込んでいたが、正式に始まったことで米中景気の先行きへの不安が強まっており、キャタピラーやアップル、ホームデポなどの下落が目立っている。

米中は9日から閣僚級協議を開き、10日も交渉する。トランプ大統領は10日朝、ツイッターで「残りの3250億ドル(約37兆円)分にも25%の追加関税を課す作業が始まった」と投稿。一段の強硬策に着手し、中国をけん制した。トランプ氏は「関税は米国をさらに強くする」と改めて意義を強調し「交渉を急ぐ必要は全くない」と述べた。

3250億ドル分にも追加関税が課されれば世界経済への打撃はさらに拡大する。市場ではその可能性や影響について見方は定まっていない。中国側の姿勢次第では発動した関税が将来修正される可能性もあり、貿易交渉を巡る思惑が交錯している。