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2021年12月31日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、ロンドン・フィキシングに絡んだドル売りで115.01円まで弱含んだ後、クロス円の上昇を受けて115.20円まで反発した。ユーロドルは、月末・年末のロンドン・フィキシングのドル売りで1.1386ドルまで上昇した。ユーロ円は131.04円まで上昇した。
本日のアジア外国為替市場のドル円は、東京市場が休場で閑散取引となるため動意に乏しい展開の中、今年の米連邦準備理事会(FRB)の3回の利上げ観測などから底堅い展開が予想される。
ドル円の注文状況は、上値には、115.20円にドル売りオーダー、超えるとストップロス買い、115.30-50円に断続的にドル売りオーダーが控えている。下値には、114.50円、114.20-30円、114.00円にドル買いオーダーが控えている。
2021年のドル円相場の年足は陽線(始値:103.25円・高値:115.52円・安値:102.59円・終値115.08円)となり、2016年からの過去最長となる5年連続年足陰線の下落トレンドから脱却した。
エリオット波動分析では、第1上昇波動(75.32円〜125.86円)に続く三角保ち合いでの第2調整波動を終了し、第3上昇波動を形成し始めた可能性が高まっている。変動相場制移行後のドル円相場の歴史において、3手以上の連続陰線は今回(2016−20年)を含めて4回を記録している。その内2回が翌年から2手連続陽線での反発となっており、今年の年足が陽線になれば3回目の2手連続陽線での反発となる。
今年のドル円相場が陽線となる見通しは、パウエルFRB議長が3回の利上げを示唆していることが背景にある。しかし、前回の米連邦準備理事会(FRB)の9回の利上げでは、ドル円は122円前後から112円前後まで下落しており、予断を許さない状況が続くことになる。
ドル円は、2015年12月のFRBの利上げ開始(0.25-0.50%)時の122円付近から、2018年12月の利上げ終了(2.25-2.50%)時の112円付近までの下落しており、2015年のチャイナショック、2016年のブレグジット、2017年は米中貿易戦争などがリスク回避の円買い要因となった。
今年のリスク要因として、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染拡大、そして新たな変異株の出現の可能性、ロシアによるウクライナ侵攻の可能性、中国による台湾侵攻の可能性、インフレ高進と景気減速が併存するスタグフレーションの可能性、などを念頭に置くべきかもしれない。
また、バイデン米政権の「気候変動・社会保障関連歳出法案」(ビルド・バック・ベター『よりよき再建』Build Back Better)の不成立の可能性、パウエルFRB議長の続投が米上院で承認されない可能性、中間選挙で民主党が敗北してネジレ議会となる可能性などにも要警戒か。
さらに、米国と中国の第一段階通商合意が順守されなかったことで、米中貿易戦争が再発する可能性、英国と欧州連合(EU)とのブレグジット合意が破棄される可能性にも警戒しておきたい。
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