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実験中の掲示板

本日のニューヨーク為替市場はやはり、序盤に発表される9月米雇用統計が最大の注目となる。非農業部門雇用者数変化は市場予想50万人増と8月の増加幅から2倍以上の拡大、失業率も5.1%と前回から0.1%改善される見込みだ。失業率が予想通りであれば、2020年3月以来の水準まで労働市場の強さが戻ることになる。

 米債務上限問題への懸念が和らぎ市場のリスクセンチメントが改善するなか、もし雇用指標が期待以上の結果ともなれば、米長期金利の上昇に伴いドル買いも強まりやすそうだ。ドル円の上値では2020年高値112.23円から19年高値112.40円を巡る攻防が注目される。

 ただし改善を当て込んでドルロングも溜まりつつあり、「織り込み済み」と捉えられる程度の結果であれば、上値試しは一時的で終わり、下サイドへの調整幅拡大という可能性もある。もちろん、前回のように非農業部門雇用者数が予想を大きく下回るようだと、期待が高かった分だけドルの振り落としも大きくなるだろう。その場合は110.80円台の今週前半の安値圏が意識されそうだ。

 米国と同じくカナダも9月雇用統計(予想:新規雇用者数変化6.50万人/失業率6.9%)が発表予定。こちらは新規雇用者数が前回から鈍化予想だが、失業率は改善見込み。市場の目は米長期金利に向いており、カナダ雇用統計については予想から大きく外れた場合のみカナダドルに影響しそうだ。また、時間外から上値を伸ばした原油相場の動きにも依然として注意が必要だろう。

想定レンジ上限
・ドル円は2019年4月高値(19年高値)112.40円、カナダドル円は心理的節目90.00円。

想定レンジ下限
・ドル円は4日安値110.82円、カナダドル円は7日安値88.34円。