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NY市場サマリー(22日)米株上昇、ドル不安定
9/23(木) 6:47配信

[22日 ロイター] -

<為替> 連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を受け、ドルが不安定な取引となった。一方、中国恒大集団のデフォルト(債務不履行)懸念が緩和したことで、人民元のほか、リスク動向に敏感な豪ドルは上向いた。

FRBはこの日までの2日間の日程で開いたFOMCで、テーパリング(量的緩和の縮小)着手が「近く」正当化される公算が大きいとの見解を表明。利上げ開始時期の予想も2022年に前倒しされた。

F・Lプトナム・インベストメント・マネジメントのポートフォリオマネジャー、スティーブン・バイオリン氏は「テーパリングは11月の次回会合にも発表される公算が大きい」と指摘。ただ、米国の連邦債務上限や、新型コロナウイルス感染状況、中国の不動産市場などを巡るさまざまなリスクになお左右されるとの見方を示した。

主要6通貨に対するドル指数はFOMC声明発表を受けマイナス圏とプラス圏を行きつ戻りつした後、終盤の取引では0.094%高。

資金繰りが困難になっている中国恒大集団を巡っては、同社の主要部門の恒大地産集団がこの日、23日の社債利払いを行うと発表。債務不履行(デフォルト)懸念が緩和した。

オフショア人民元は対ドルで上向き、6.4628元。リスク動向に敏感な豪ドルも対米ドルで上昇した。

ユーロは0.1%安の1.1711ドル。

円は対ドルで0.50%安の109.78円。日銀は21─22日に開いた金融政策決定会合で政策据え置きを決定した。

英ポンドは0.16%安の1.3637ドル。イングランド銀行(英中央銀行)は23日に金融政策委員会を開く。

暗号資産(仮想通貨)では、ビットコインが6.93%高の4万3409.48ドル。これまで3日続落していた。

NY外為市場:[USD/J]

<債券> 米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を受け、国債利回りが不安定な動きを見せた。

連邦準備理事会(FRB)はこの日までの2日間の日程で開いたFOMCで、テーパリング(量的緩和の縮小)着手が「近く」正当化される公算が大きいとの見解を示した。FOMCメンバーの政策金利見通しの分布(ドットチャート)では18人の政策担当者のうち9人が2022年に利上げが必要と表明。緩和縮小着手に続き実施される利上げの時期が予想より早まる可能性が示唆された。

ステート・ストリート・グローバル・マーケッツの北米マルチアセット戦略部門責任者、リー・フェッリジ氏は「これまでよりもタカ派的だった」としながらも、「まだテーパリングは開始されていないため、将来に対するタカ派的なメッセージであり、現在に対するものではない」と指摘。株式市場は上昇して反応したが、近い将来に利上げが実施される見通しはないため、債券市場の反応は微妙だったと述べた。

10年債利回りはFOMC声明を受け不安定な取引の中、上昇と低下を繰り返し、終盤の取引では2ベーシスポイント(bp)低下の1.304%。

資金繰りが困難になっている中国恒大集団を巡っては、同社の主要部門の恒大地産集団がこの日、23日の社債利払いを行うと発表。債務不履行(デフォルト)懸念が緩和したことで、米国債利回りは安定的に推移していた。

2年債利回りは2.4bp上昇の0.240%。

5年債と30年債の利回り格差はFOMC声明発表を受け100bpを下回り、2020年7月以来の水準に縮小した。2年債と10年債の利回り格差は106.2bp。

米金融・債券市場:[US/BJ]

<株式> 主要株価3指数が軒並み約1%上昇。米連邦準備理事会(FRB)が近くテーパリング(量的緩和の縮小)に着手する認識を示したものの、市場の反応は限定的だった。

S&P総合500種は、1日の上昇率としては7月23日以来の高さとなった。アップルや他のハイテク銘柄が上昇を主導した。

FRBは21─22日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、全般的な経済指標は「引き続き力強さを増している」とし、こうした進展が予想通りに継続すれば、資産買い入れペースの鈍化は「近く正当化される」という見解を示した。

FOMCの結果を受け、銀行株の買いが膨らみ、S&P銀行株は2.1%高。S&P金融株も1.6%上昇した。

キングスビュー・インベストメント・マネジメントのポートフォリオマネジャー、ポール・ノルテ氏は「FRBはテーパリングを開始するだろうが、時期や規模については明確にしなかった。状況は変わっていない」と指摘。「金融状況は引き続き非常に緩和的で、市場は過度に反応しなかった」と述べた。

中国の不動産開発大手、中国恒大集団を巡る懸念が和らぐ中、相場は序盤から堅調に推移。FOMC声明やパウエルFRB議長の会見を受けて振れる展開となったものの、その後は声明発表前の水準で引けた。

中国恒大の主要部門、恒大地産集団は22日、9月23日の社債利払いを行うと発表した。

宅配大手フェデックスは9.1%安。21日に発表した第1・四半期(6─8月)決算は7%の減益となり、通期の利益見通しも引き下げた。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を3.88対1の比率で上回った。ナスダックでも2.38対1で値上がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は99億1000万株。直近20営業日の平均は99億9000万株。

米国株式市場:[.NJP]

<金先物> 米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果に注目が集まる中、ほぼ横ばいとなった。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は前日比0.60ドル(0.03%)高の1オンス=1778.80ドル。

米金融緩和の縮小時期などに関心が向かう中、午後に発表される声明内容などを見極めたいとの思惑が強まり、積極的な売り買いは手控えられた。ただ、外国為替市場では、対ユーロでドル安の流れ。ドル建てで取引される商品の割安感につながり、金は支えられた。また、中国恒大集団の経営危機をめぐる懸念がくすぶり、安全資産として金が買われた面もあった。

清算値確定後に公表されたFOMC参加者の政策金利見通しでは、事実上のゼロ金利解除となる利上げ開始時期の予想が2023年から22年に前倒しされた。一方で、FOMC声明では「資産購入ペースの減速が近く正当化される」と指摘し、量的緩和策の縮小開始を早ければ11月にも決定することを示唆した。発表直後には売り買いが交錯。その後、小幅高で推移している。

NY貴金属:[GOL/XJ]

<米原油先物> 需給引き締まり観測の強まりを受けて買われ、上伸した。この日から中心限月に繰り上がった米国産標準油種WTIの11月物の清算値(終値に相当)は、前日比1.74ドル(2.47%)高の1バレル=72.23ドル。12月物は1.75ドル高の71.89ドルだった。

米エネルギー情報局(EIA)が午前に発表した週報によると、17日までの1週間に米原油在庫は350万バレル減少。市場予想通りに7週連続のマイナスとなり、全体の在庫は2018年10月以来、約3年ぶりの低水準に当たる4億1396万バレルとなった。一方、4週平均の石油製品供給は日量2096万バレルと、新型コロナウイルス流行前の19年11月ごろの水準を回復。需要の伸びに供給が追いつかず、在庫が減少傾向にあることを示す結果となった。

また、石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」は先に、8月から生産量を日量40万バレル増やすことで合意したものの、コロナ禍で設備投資やメンテナンス作業が滞り、生産目標に届かない国があると伝わったことも需給引き締まり観測を後押し。支援材料が重なり、相場は終日プラス圏で推移した。

NYMEXエネルギー:[CR/USJ]