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ユロ板討論会の掲示板

 昨日の欧州中央銀行(ECB)理事会は、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の規模5000億ユーロへの増額や、2022年3月までの期間延長と想定通りの内容だった。ユーロは、ラガルドECB総裁の新型コロナウイルス感染第2波による経済低迷や、インフレ率低下への懸念、為替レート注視の姿勢を受けて一時は売りで反応も、影響は限定的だった。
 本日のロンドンタイムはECBのイベントをこなした後を受け、各通貨の動向に影響を及ぼしている豪ドルなど資源国通貨の動向や、ポンド相場を左右する週末のジョンソン英首相とフォンデアライエン欧州委員長の会談を前にしたニュースヘッドラインをにらみながらの展開か。
 堅調な豪ドルは、対ドルそしてクロス円の動きを主導する場面が多く見られる。基本的に豪ドル相場へ他通貨も追随する傾向となろうが、豪ドルは欧州通貨とのクロス取引も旺盛なため、欧州通貨が取引の主体となりやすいロンドンタイムは、上昇する豪ドルに対する欧州通貨売りが重しになる展開もありうるため注意したい。
 英・欧州連合(EU)協定に関しては、期限に間に合いそうではなくとも、合意に至らないことによる混乱を回避するため、時限措置を講じて乗りきることが考えられる。合意先延ばしへの危機感と、いったんの混乱回避による安心感が交錯して、ポンドを中心に欧州通貨の荒っぽい動きにつながることが想定できる。高値圏にあるオセアニア通貨が、調整の範囲であっても下押しが深めになるリスクや、5分足など短めなチャートのレジスタンスを抜けるたびに上昇が加速しやすい状態が共存していることも鑑みれば、為替は不安定に推移しやすいだろう。


・想定レンジ上限
 ユーロドルは、2018年4月6日安値1.2215ドル。
 ポンドドルは、昨日10日高値1.3412ドル。

・想定レンジ下限
 ユーロドルは、昨日10日安値1.2076ドル。
 ポンドドルも、昨日10日安値1.3246ドル。