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【NDZ/USD】きまぐれ専業の大騒ぎ日記の掲示板

第一生命経済研究所 経済調査部 主席エコノミスト・西濵 徹氏

ニュージーランド
世界経済の回復を背景に輸出の底入れが進む一方、輸入も堅調な推移が続いている

 25日に発表された5月の輸出額は前年同月比+8.5%となり、前月(同+1.9%)から伸びが加速した。前月比も+2.8%と前月(同▲0.2%)から2ヶ月ぶりの拡大に転じている上、中期的な基調も拡大傾向で推移するなど底入れの動きを強めている。財別では、原油の輸出が大幅に減少したほか、食肉関連や木材関連でも輸出に下押し圧力がかかる動きがみられる一方、主力の輸出財である乳製品関連の輸出が大幅に拡大したことが全体を押し上げている。国・地域別でも、隣国豪州向けに頭打ちの動きがみられる一方、最大の輸出相手である中国向けのほか、日本や米国、EUといった先進国向けやASEANなどアジア新興国向けの堅調さが輸出全体を押し上げている。一方の輸入額は前年同月比+31.3%となり、前月(同+26.2%)から伸びが加速した。前月比も+6.2%と前月(同▲7.7%)から2ヶ月ぶりの拡大に転じている上、中期的な基調も拡大傾向を強めるなど輸出同様に底堅い動きが続いている。国際原油価格の底入れの動きを反映して原油及び石油製品関連の輸入が押し上げられている上、経済活動の正常化を受けて機械製品や電気機械など幅広い分野で輸入が堅調な推移をみせている。結果、貿易収支は+4.69億NZドルと前月(+4.14億NZドル)から黒字幅が拡大している。